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藤原惺窩筆書状

Keio Object Hub
人物
年代
制作年 AD17
タイトル
フジワラセイカヒツショジョウ
コレクション
所管
斯道文庫 キャンパス 三田
資料番号
AW-CEN-000384-0000
ライセンス
CC BY 画像ライセンス
クレジット表記

慶應義塾(センチュリー赤尾コレクション)

URL
基本分類
美術
AIタグ
手書き フォント 美術 矩形

藤原惺窩〈ふじわらせいか・1561-1619〉は江戸時代前期の儒学者。冷泉為純〈れいぜいためずみ・1531-78〉の子。先祖を遠くたどると、藤原定家〈ふじわらのさだいえ・1162-1241〉にさかのぼることができ、その12代目にあたる。名は粛(しゅく)、字は斂夫(れんぶ)。柴立子(さいりゅうし)、竹居、北肉山人(ほくにくさんじん)、惺窩などと号す。はじめは相国寺の僧となったが、のち朱子学を学んで、やがて近代儒学の祖と謳われた。弟子には、徳川幕府の儒官となった林羅山〈はやしらざん・1583-1657〉をはじめ、堀杏庵〈ほりきょうあん・1585-1642〉、松永尺五〈まつながせきご・1592-1657〉ほかがいる。惺窩の書は、唐様を母胎とする五山僧の筆跡の影響がきわめて顕著である。宛名の「賀郎君」は不明。惺窩の親しい学友であろう。『暁夏五伝』(漢籍か)の疑義につき問い合わせて来たのに対して、共に考究すべく返事をしたもの。本日は珍しく晴天、しかし当方の貧乏暮らしは、相変わらず、と自嘲の感懐を申し送る。「書幌右(しょこうう)」は、書状における脇付の一種で、書幌は書斎にかかる垂れ裂の意である。「今朝の日記、電矚(拝見)に及び候いぬ。示しの如く、暁夏五伝、疑い数多相見候哉。貼紙しるしつけ候ても尽くし難き候事に候いき。暫時花轂を枉げられ候へかし。相い共に商量(考えはかる)候て、其の上騰書然るべくやと存じ候わば、奈何。今日特に奇有の快霽に候いける。此元、甕の牖(甕牖・おうゆう=割れた甕を壁にはめ込んで作ったまど。貧しい粗末な家)縄の枢(縄枢=縄でしばってある戸。貧しい住居)は今更厭うべきにしも候はずや。かしく。猶、本邦の古書を以って、残り留まり候も、此等には過ぎ候まじきやらん。大切の物に候歟。如何思し召し候哉。謹言。賀郎君書幌右(花押)」

猶以本邦之古書残り留まり候も此等にハ過候ましきやらん今朝之日記及電矚候ぬ大切之物に候歟如何如示暁夏五伝疑数多思召候哉謹言相見候哉貼紙しるしつけ候ても難尽候事に候き暫時被枉花轂候へかし相共に商量候而其上騰書可然哉と存候ハ奈何今日特奇有之快霽に候ける此元甕の牖縄の枢ハ今更いとふへきにしも候はすや かしく 賀郎君書幌右(花押)

ライセンスなど

資料番号
AW-CEN-000384-0000
ライセンス
CC BY
クレジット表記

慶應義塾(センチュリー赤尾コレクション)

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所管・分類など

所管
斯道文庫
キャンパス 三田
URL
基本分類
美術

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オブジェクトの詳細

識別情報

タイトル(英題)
Letter by Fujiwara Seika

物理的特性

重量と数量
員数 1幅
付属品
桐箱、紙覆

識別情報

タイトル(英題)
Letter by Fujiwara Seika

物理的特性

重量と数量
員数 1幅
付属品
桐箱、紙覆