柳原愛子筆消息

- 人物
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作者柳原愛子
- 年代
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制作年 AD19
- タイトル
- ヤナギワラナルコヒツショウソク
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
柳原愛子〈やなぎわらなるこ・1855-1943〉は、大正天皇の生母。柳原光愛(みつなる)の二女。明治3年〈1870〉宮中に入り、梅の井と称した。同5年、明治天皇〈めいじてんのう・1852-1912〉に仕え、翌年権典侍となる。薫子内親王〈しげこないしんのう・1875-76〉・敬仁親王〈ゆきひとしんのう・1877-78〉・嘉仁親王〈よしひとしんのう=大正天皇・1879-1926〉を生む。同35 年〈1902〉典侍、大正4年〈1915〉従二位、さらに正二位に叙され、準皇族の扱いをうけた。これは、明治天皇の生母・中山慶子〈なかやまよしこ・1835-1907〉に宛てたもの。権典侍に在った、明治4年〈1871〉から同35年〈1902〉の間、さらに、文中「親王さま」が、嘉仁親王(大正天皇)と推量されるところから、親王が生まれた明治12年〈1879〉以降となる。「今日は紀元節云々」というから、2月11日付であった。当時、宮廷女官の通行書体たる有栖川(ありすがわ)流の面目を示す書風である。「今日も余寒に御座しまし候処、御機嫌良く成らせられ候。目出度く忝なく存じ参らせ候。いよいよ親王様にも御機嫌良く成らせられ候。目出度く忝なく存じ参らせ候。いよいよ御前様にも御障りも御座しまし候べく候。目出度く、左様に候へば、今日は紀元節にて、御賑々の御事、目出度く忝なく存じ参らせ候。右に付き、御所・皇后様より此の御魚一折候はば、親王様御拝領遊ばせ参らせ候まま、かしく。/御返事申し入り参らせ候。よろしく御披露成されたく参らせ候。猶々、御機嫌ども良く幾久しく、万々年迄も目出度く相変わらずと祝い入り参らせ候。猶、折柄、寒さ御用心の様にと存じ参らせ候。目出度く、かしく。中山従一位(中山慶子)様申し給へ権典侍愛子」
御返事申入まいらせ候よろしく御ひろう被成たくまいらせ候猶/\御機嫌共よく幾久しく万々年迄もめて度相かはらすとけふも餘寒におハしまし候処祝入まいらせ候猶折から寒さ御機嫌よくならせられ候めて度御用心の様にと存まいらせ候めて度かしく忝存まいらせ候いよ/\親王さまニも御機嫌よく成らせられ候めて度忝存まいらせ候いよ/\御まゑさまニも御さわりもおハしまし候へく候めて度さ左やうに候へはけふは紀元節に而御賑々の御事めて度忝存まいらせ候右ニ付御所皇后さまより此御まな一折候はゝ親王さま御拝領あそはせまいらせ候まゝ かしく 中山 権典侍従一位さま 愛子 申給へ
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Letter by Yanagiwara Naruko
物理的特性
- 重量と数量
-
員数 1幅
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