水無瀬氏成筆書状

- 人物
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作者水無瀬氏成
- 年代
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制作年 AD17
- タイトル
- ミナセウジナリヒツショジョウ
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
水無瀬氏成〈みなせうじなり・1571-1644〉は、権中納言兼成(かねなり)の子。寛永3年〈1626〉権中納言に至り、同19年〈1642〉辞して出家、是空と号した。歌人として鳴り、「詠富士和歌」「水無瀬富士百首」などを詠んだほか、著書『和歌当務抄』『隠岐記』を残す。この書状は、昨晩、さまざまの饗応に感謝し、調子に乗って深酒をしてしまい、今日も二日酔いの体たらくであることを恥じ入っている様子。稚児の舞が風流至極であったという感想も、礼に込めて申し添えている。「水無瀬中納言」という署名により、寛永3年から出家する同19年まで、すなわち氏成56歳から72歳、晩年期の筆跡であることがわかる。「一条様」は、後陽成天皇〈ごようぜいてんのう・1571-1617〉の第九皇子(母・中和門院)で、関白一条内基〈いちじょううちもと・1548-1611〉の養子となった一条兼遐〈かねとう=昭良・1605-72〉であろうか。とすると、「御児様」の一人は、その子・教輔〈のりすけ・1633-1707〉ということになる。「昨日は種々御馳走故、一条様事外御機嫌能く、御満足たるべきと存じ候。早々、御礼申し入るべき処、今に沈酔故、遅引、本意を失い候。昨日、御両所御児様舞われ、風流の様子忘じがたく存じ候。猶、伺公を遂げ申し上げ候旨、御心に預かるべく候。恐々謹言。猶々、昨日酔狂の体、今日赤面致し候。以上。卯月(四月)十四日氏成/六条御門跡様にて御小性中御申 水無瀬中納言氏成」
猶々昨日酔狂之躰今日致赤面候以上昨日者種々御馳走故一条様事外御機嫌能可為御満足与存候早々御礼可申入処于今沈酔故遅引失本意候昨日御両所御児様被舞風流之様子難忘存候猶遂伺公申上候旨可預御心之候恐々謹言卯月十四日氏成 水無瀬中納言六条御門跡様にて御小性中御申氏成
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Letter by Minase Ujinari
物理的特性
- 重量と数量
-
員数 1幅
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