松平不昧筆書状

- 人物
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作者松平不昧
- 年代
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制作年 AD19
- タイトル
- マツダイラフマイヒツショジョウ
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
松平不昧〈まつだいらふまい・1751-1818〉は、江戸時代後期の大名茶人。出雲国松江藩主。先代藩主宗衍〈むねのぶ・1729-82〉の二男であるが、兄が夭折したため嗣子となった。はじめ治好(はるよし)、のち治郷(はるさと)と改める。石州(せきしゅう)流の茶を学んで大名茶を大成し、石州流を基盤に不昧流(雲州流とも)を完成させた。明和6年〈1769〉、江戸麻布天真寺の大巓崇碩〈だいてんそうせき・1735-98〉に参禅して、3年目に「不昧」の号を定められた。「流れ圜悟(えんご)」(東京国立博物館蔵)・「油屋肩衝(かたつき)」(畠山記念館蔵)など名物の大蒐集を行い、さらに茶道具の研究をすすめた。著作に名物茶の湯道具を集成した『古今名物類聚(ここんめいぶつるいじゅう)』(寛政元年〈1789〉・同3年刊。4巻18冊)がある。能筆で知られる不昧は、10代後半から定家流ならびに小堀遠州〈こぼりえんしゅう・1579-1647〉に私淑した。この書状にも、掌中した遠州流の筆致が遺憾なく発揮されている。数多い遺墨と同様にのびやかで、しかも華やぎ、その書風の中にも茶味がある。内容は、不昧が、去る日茶室「九帯庵」(不詳)にて、口切の茶事を催した際の道具組みを披瀝したもの。不昧の茶の湯道具の好みを知る上でも貴重な存在である。「一、此の間、九帯菴の席披き、口切を兼ね仕り候。相成り候義に候はば、御招き申し度き義、其節も御噂申し候。右、道具附入り御覧候。/二畳敷/掛物清岩(清巌宗渭)初祖の八字(「南無初祖達磨大師」)/釜手取(釣り釜)九帯住自在/香合洲浜形志野焼/三ツ羽(羽箒)鶴/炭斗瓢/後/床花入(千)宗旦二重切・花寒菊/水さし釣瓶/茶入黒棗擂座/茶杓遠州(小堀遠州作)/茶碗雲鶴筒/蓋置青竹/こほし(飜し=建水)白木(檜の曲物)/水次唐(唐金=銅製)薬罐/右の通り。客は三人、折節雨天、強いて新庵にて薄茶などにて閑談仕り候。不昧拝」
一此間九帯菴席披口切兼仕候相成候義ニ候ハゝ御扣(=招)キ申度義其節も御噂申候右道具附入御覧候二畳敷掛物清岩初祖之八字釜手取九帯住自在香合スハマ形志の焼三ツ羽靍(=鶴)炭斗ふくへ後床花入宗旦二重切・花寒菊水さし釣瓶茶入黒棗ルイ座茶杓遠州茶碗雲靍筒蓋置青竹こぼし白木水次唐薬罐右之通り客ハ三人折節雨天強新庵ニて薄茶等ニて閑談仕候不昧拝
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Letter by Matsudaira Fumai
物理的特性
- 重量と数量
-
員数 1幅
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