金森宗和筆書状

- 人物
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作者金森宗和
- 年代
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制作年 AD17
- タイトル
- カナモリソウワヒツショジョウ
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
金森宗和〈かなもりそうわ・1584-1656〉は、江戸時代初期の茶人。飛騨高山城主、金森出雲守可重〈かなもりありしげ・1558-1615〉の長男で、名は重近(しげちか)。慶長19年〈1614〉、31歳の時、父の勘気を受け、母と共に京都に籠居。大徳寺の紹印伝叟(じょういんでんそう)のもとに参禅し、剃髪して宗和と号す。宗和は茶道を嗜み精進して、後年、宗和流を開祖。近衛信尋〈このえのぶひろ・1599-1649〉・一条昭良〈いちじょうあきよし・1605-72〉・小堀遠州〈こぼりえんしゅう・1579-1647〉・片桐石州〈かたぎりせきしゅう・1605-73〉らと親しく交わった。その優美で上品な茶風は、「姫宗和(ひめそうわ)」と美称され、堂上公卿に愛好された。これは、宗和が半寿庵から田舎への遊山に誘われたものの老齢ゆえに同伴できないことを詫びながら、ふくべ(瓢箪)の花入(花器)を餞別として贈った時の添状である。「旅の御用にも立ち(役立つ)候はん」というからには、携行用の小さな花生であったであろう。文面の様子から、宛て所の「半寿庵様」と宗和は茶人仲間、親しい間柄であったのだろう。文中で「老人此さむさいたミ申候」と述べているところから、宗和晩年の筆跡とわかる。「便に任せ、一書捧げ候。承り申し候へば、近日、田舎へ御遊山に御越しと申し候。御羨ましき事に候。長閑(のどか)に候はば、御供も致すべく候を、老人此の寒さ痛み申し候て、ならず候。千々万々、無念に候。然らば、いつぞやの瓢花入、これを進じ候。御旅の御用にも立ち候はんや。恐惶謹言。正(月)十七日(花押)/半寿庵様金森宗和」
任便捧一書候承申候へは近日いなかへ御遊山ニ御越と申候御うらやましき事候長閑候者御供もいたすへく候を老人此さむさいたミ申候而ならす候千々万々無念候然ハいつそやのふくへ花入進之候御旅之御用にも立候ハんや恐惶謹言正十七日(花押)金森半寿庵様宗和
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Letter by Kanamori Sowa
物理的特性
- 重量と数量
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員数 1幅
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