大綱宗彦筆書状

- 人物
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作者大綱宗彦
- 年代
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制作年 AD19
- タイトル
- ダイコウソウゲンヒツショジョウ
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
大綱宗彦〈だいこうそうげん・1772-1860〉は、江戸中期の臨済宗大徳寺派の僧。空華室(くうげしつ)・昨夢(さくむ)と号し、のちに向春庵(こうしゅんあん)と称した。大徳寺第409世・融谷宗通〈ゆうこくそうつう・1747-1805〉の法を嗣いで、文政3年〈1820〉に同寺第435世の住持となり、塔頭黄梅院(おうばいいん・第14世)に住した。書画を好み、茶の湯を能くした。吸江斎宗左〈きゅうこうさいそうさ・1818-60。表千家〉・玄々斎宗室〈げんげんさいそうしつ・1812-77。裏千家〉らと親しく交わった。相手(宛名不明)が近頃、体調のすぐれないことを、来訪の三谷吉左衛門より拝承、しかし、大綱も老体に加えて所用が重なり、無音の欠礼を詫びる。加えて、糸和布(糸わかめ)を頂戴した礼言、また、三谷氏から依頼の茶杓については、利斎(千家の指物師・駒沢利斎。当時は、第5代〈弘化3年=1846没〉あるいは第6代〈文久2年=1862没〉が相当する)に発注しているが、まだ出来上がっておらず、出来上がり次第届ける旨を申し添える。腰の低い、扁平の字形が特徴の大綱の書、さりげない筆使い、恬淡と運ぶ筆に、独特の洒脱な味わいがある。「御手字(書状)拝見、先ず以って先日已来御所労の様子、三谷吉左衛門殿入来候て承り、御見舞、愚書にても差し出すべきの処、大老衰の上、寺用多事、不本意の処、御状拝見、相更らず糸和布御心配にて下され、深く辱く存じ候。何ぞ御礼と存じ候処、存じ付け(思い当たるもの)これ無く、遠来の清水器(清水焼の器)並びに拙宅の物晋(進)上仕り候。御納め下さるべく候。御所労の処、御由(油)断無く御用心専一に存じ候。三谷様御頼みの茶杓、利斎(駒沢利斎)へ申し付け、いまだ参り申さず、参り次第、貴家迄差し出し申すべく、憚りながら、御渡し下さるべく候。先ずは、右、御礼答旁、是の如くに御座候。恐惶頓首。四月九日大綱(花押)」
御手字拝見先以先日已来御所労之様子三谷吉左衛門殿入来候而承り御見舞愚書ニ而も可差出之処大老衰之上寺用多事不本意之処御状拝見不相更糸和布御心配ニ而被下深辱存候何ソ御礼ト存候処存付無之遠来之清水器並拙宅物晋(進)上仕候御納入可被下候御所労之所無御由断御用心専一ニ存候三谷様御頼之茶杓利斎へ申付いまた参り不申参り次第貴家迄さし出し可申乍憚御渡し可被下候先者右御礼答旁如是御座候恐惶頓首四月九日大綱(花押)
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Letter by Daiko Sogen
物理的特性
- 重量と数量
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員数 1幅
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