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紺紙銀字華厳経巻四三断簡(二月堂焼経)

紺紙に銀字で『華厳経』(東晋の仏駄跋陀羅〔ぶつだばつだら〕訳の60巻本)を書写したもの。これは巻第四三の断簡。奈良時代・8世紀の書写。もともと、華厳宗の総本山たる東大寺の所依経(しょえきょう)として作られた。天平12年〈740〉以来、東大寺の境内の二月堂における修二会(しゅにえ=お水取り)の際には、転読供養の料に用いられてきた。しかし、江戸時代の寛文7年〈1667〉2月14日の修二会の失火で二月堂が炎上。火は、経箱に納められて仏前に安置されていたこの「紺紙銀字華厳経」にも及び、経巻は火焔をかぶり、上下両端を焼損する災禍を招いた。「二月堂焼経(にがつどうやけぎょう)」と呼ばれるゆえんである。謹厳整斉の楷書は、当代有能な写経生の手になるもの。火難に遭いながらもその輝きを失わない。東大寺に2巻が残されるほかは、巻物や断簡として諸家に伝えられる。紺紙銀字経としては奈良時代唯一の写経であり、珍貴な遺品である。
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Segment of Scorched Sutra of Nigatsu-Do Hall
物理的特性
- 重量と数量
-
員数 1幅
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