雪景山水図
- 人物
-
賛惟高妙安
- 年代
-
室町時代(16世紀)
- 寸法
- 22.3×37.8
- 材質・技法・形状
- 紙本墨画
- コレクション
- 常盤山文庫コレクション
- 所管
- ミュージアム・コモンズ
惟高妙安(1480ー1568)は、室町時代の禅僧。相国寺住持・鹿苑僧録を務める。学問僧として知られる。
描かれているのは、雪の降る水辺を傘をさした人物が往来する景色である。画には「山林樵客」朱文方印が押されている。
本図の賛は出品番号18の大愚宗演(だいぐそうえん)の賛とは異なり、雪にまつわる二つの故事を用いる。すなわち、十雪図のうちの「鄭綮驢雪」(鄭綮という詩人が、長安郊外の灞橋を風雪の中、ロバに乗って渡る時、詩が思い浮かぶ、と言った)と、彭淵材という人が、私は恨みがましくない人間だが、五つだけ恨みに思うことがある、鰣魚(ニシンに似た魚)に骨が多いこと、キンカンが酸っぱいこと、ジュンサイが体を冷やすこと、海棠の花に香がないこと、文章の名手曾鞏が詩作が苦手なことだ、と言ったというもので、当時の五山では比較的知られたものであった。
「常盤山文庫×慶應義塾 臥遊─時空をかける禅のまなざし」展(2023.10 慶應義塾ミュージアム・コモンズ)図録 掲載
林是梨耶又李耶
万山白尽灞橋涯
不須更有海棠恨
花縦無香莫踏花
惟高暮翁(印「惟/高」)
梨の花かあるいはスモモの花が林いっぱいに咲いているのか、と思うほど、全ての山々が白く覆い尽くされた灞橋のほとり(鄭綮を載せたロバはいないが、いたらさぞかし喜んだだろう)。ここで海棠に香がないなどと恨みに思う必要はない、(もともと香りのない雪なのだから、この美しい白さを味わえば良い、)せっかく積もった雪を踏み散らかさないでくれ。
「常盤山文庫×慶應義塾 臥遊─時空をかける禅のまなざし」展(2023.10 慶應義塾ミュージアム・コモンズ)図録 掲載
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識別情報
- タイトル(英題)
- Mountain Landscape in Snow
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