大般若経(永恩具経)
黄檗染めの料紙、書風、巻末の奥書等々から、巻四二八を除く6帖が「永恩具経」の一部であったことがわかる。「永恩具経」は、もともとは、鎌倉時代初期、興福寺の蔵主(経蔵をつかさどる僧)永恩〈1167-?〉が、奈良時代から平安時代初期の書写になる『大般若経』を取り合わせ、600巻1セットとして、自らの氏神たる河内国高安郡(大阪府八尾市)の玉祖神社に奉納したものである。玉祖社は、玉造氏の祖神を祀る由諸の神社。薗光寺はその神宮寺、竹房は、玉祖神社の供僧である。これらには共通して巻末に朱筆で「句切了永恩」と記している。また、これに伴う年紀が、貞永元年〈1232〉と天福元年〈1233〉に限られるところから、取り合わせがこの両年にわたって行われたことを知る。現存の遺品をみると、完本のいずれもが、もと巻子本であったものを折本(旋風葉=本紙を蛇腹状に折り畳んでいき、最初と最後の1紙[1折分]を表紙の堅い紙に貼り付けて包む)に改装している。転読供養の際の読経を簡易化するための工夫である。巻第四二八の1帖は、春日版とよばれる版経。春日版は、奈良興福寺や春日神社で出版された版経の総称。平安時代からつくられたが、これは鎌倉時代・13世紀のものであろう。これら一群をとりまとめて「大般若経」1部600巻のセットにして転読供養の料に調製されたものであろう。江戸時代の後期のころであろうか。
(表紙)
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Dai-Hannyakyo (Eion-gukyo)
物理的特性
- 重量と数量
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員数 7帖
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