装飾版経(大般若経巻第三二六)
もともと、写経は、自筆が最大の善根と信じられていた。が、時代の推移とともに、財力に乏しい人々やより多くの人たちの願いをかなえるために、版本の写経(摺経)制作が考えられた。平安時代中期から鎌倉時代にそれは盛行する。そのうち、大和国南都興福寺で印刷・出版された版本が「春日版」呼ばれる。これは、そのうちの「大般若波羅蜜多経」(巻第三二六)である。みられるように、折帖に作られている。転読(経の全部を読まないで、経題・訳者名・経文の巻頭・中・巻末など要所数行を略読すること)供養の儀式用に考案された形である。閉じると一帖の形をなすが、背が糊付けされていないために、表紙を持ち上げると連続した本紙がひらひらと翻り、つむじかぜがぐるぐると回っているさまに似ていることから「旋風装」とも呼ばれる。黄楮紙に銀泥の界を引いた料紙に経文が刷られる。表紙は、金銀砂子で霞引きを施しており、めずらしい装飾版経である。見返しには、般若菩薩(または釈迦三尊か)の眷属(とりまきの者、随順する者)として大般若守護の十六善神(般若経を受持し、読誦する者を守護するとされる16体の護法夜叉善神)が表される。版経自体は、鎌倉時代・13世紀の制作になるものである。が、時代が降って南北時代の永徳3年〈1383〉6月28日、教阿(不明)を願主として、池奥(不詳)の什宝として施入したことが、巻頭・巻末の識語によって判明する。
[巻頭]大般若波羅密多経巻第三百二十六池奥常住也
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Dai-Hannyakyo Vol.326
物理的特性
- 重量と数量
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員数 1帖
- 材質・技法・形状
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材質 黄楮紙 銀泥界 素紙金銀砂子霞引き
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