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春日版大般若経巻第一ニニ

もともと写経は、自筆が最大の善根と信じられていた。が、時代の推移とともに、財力に乏しい人々やより多くの人たちの願いをかなえるために、版本の写経(摺経)制作が考えられた。平安時代中期から鎌倉時代にそれは盛行する。そのうち、大和国南都興福寺で印刷・出版された版本が「春日版」呼ばれるもの。これは、そのうちの「大般若波羅蜜多経」(巻第一二二)である。みられるように、折帖に作られている。転読(経の全部を読まないで、経題・訳者名・経文の巻頭・中・巻末など要所数行を略読すること)供養の儀式用に考案された形である。閉じると一帖の形をなすが、背が糊付けされていないために、表紙を持ち上げると連続した本紙がひらひらと翻り、つむじかぜがぐるぐると回っているさまに似ていることから「旋風装」とも呼ばれる。奥書から、もともとは応安7年〈1374〉11月、檀家の藤原氏女某が、濃州賀茂郡(岐阜県南東部)所在少松寺の常備として寄進した大般若経1部600巻のうちの1巻であった。奥書の1行目は、その後文安4年〈1447〉に同寺の住持比丘長堯が記した識語。
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Kasuga Version Dai-Hannyakyo Vol.122
物理的特性
- 重量と数量
-
員数 1帖
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