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近衛前久筆十三首和歌懐紙

Keio Object Hub
人物
年代
制作年 AD16
タイトル
ジュウサンシュワカカイシ
コレクション
所管
斯道文庫 キャンパス 三田
資料番号
AW-CEN-000310-0000
ライセンス
CC BY 画像ライセンス
クレジット表記

慶應義塾(センチュリー赤尾コレクション)

URL
基本分類
美術
AIタグ
矩形 生命体 アート フォント

近衛前久〈このえさきひさ・1536-1612〉は、関白・太政大臣近衛稙家〈たねいえ・1502-66〉の子。寛永の三筆の一人近衛信尹〈のぶただ・1565-1614〉の父。初名は晴嗣。次いで前嗣、前久と改めた。摂関家の嫡男として栄光の道を進み、19歳で関白・氏長者、20歳で従一位となった。さらに、天正6年〈1578〉に准三宮(43歳)、同10年には太政大臣に至った。しかし、その年の本能寺の変後、辞職して出家、龍山と号し、嵯峨に隠棲した。また、豊臣秀吉〈とよとみひでよし・1536-98〉との不和がもとで地方を遍歴し、晩年に至っても子・信尹と領地の問題で反目、失意のうちに没した。前久は諸学に通じた当代一流の文化人で、父稙家より古今伝授を受け、島津義久〈しまづよしひさ・1578-1638〉らに授けた。これは、「時雨」から「山家」におよぶ13の歌題に各一首を詠んだ、一種の定数歌である。金銀泥で草花を配した華麗な装飾料紙三紙を継いで一巻の巻物に仕立てる。需めに応じて揮毫した調度手本ではなかったか。位署に「関白前久」と記すところから、関白在任中、前久に改めた永禄5年〈1562〉以後、27~33歳の間の執筆と判明する。当代に傑出したひとかどの歌人・能書であったことを物語る。

詠十三首和歌関白前久時雨かたわくるあらしの上のうき雲やゆふ日のしらぬ時雨なるらん寒草うすくこき秋の花野はかれはてゝひとの色なる霜のした草磯千鳥うちよするあらいそ波のかへるさにたちさはぎてはゐるちどり哉朝氷さえしよのほどもしられて岩波はこえつるまゝのなるあさこほりかな初雪はれてゆくしぐれの雲の絶まより山のはしろきけさのはつ雪遠山雪あさ戸あけてながむるまゝにとを山の雪をすゑはのそのゝ呉竹鷹狩かりゆけばあはれ成けり降つみしゆきにまがはぬとりのおち草待恋こぬひとのつらきこゝろにまち馴てわれもつれなき暮ごとのそら偽恋つれなくはつらからでしも偽にまじるなさけぞしたはれてうき恨身恋数ならぬ身をしるからにわがみをもおもひかへせばなさけなりけり名立恋もれぬともいとはし物よあふよはのちぎりにかはるうき名なりせば後朝恋かくまでのつらさなりせばなか/\にあはざらましをけさのおもかげ山家山ざとはさびしけれどもありしよのうきよりはまたたへてこそすめ

ライセンスなど

資料番号
AW-CEN-000310-0000
ライセンス
CC BY
クレジット表記

慶應義塾(センチュリー赤尾コレクション)

画像
ライセンス

所管・分類など

所管
斯道文庫
キャンパス 三田
URL
基本分類
美術

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Keio Object Hub では、データのオープン化を進めるだけではなく、オープン・データを活用してどのような体験がデザインできるか、さまざまな試みを行っています。

オブジェクトの詳細

識別情報

タイトル(英題)
Waka Kaishi by Konoe Sakihisa

物理的特性

重量と数量
員数 1巻
付属品
極札(蓋裏貼付)古筆了音辛巳九 、 白包裂

来歴

極札(蓋裏貼付)古筆了音辛巳九

識別情報

タイトル(英題)
Waka Kaishi by Konoe Sakihisa

物理的特性

重量と数量
員数 1巻
付属品
極札(蓋裏貼付)古筆了音辛巳九 、 白包裂

来歴

極札(蓋裏貼付)古筆了音辛巳九