中院通勝筆詠草

- 人物
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作者中院通勝
- 年代
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制作年 AD16
- タイトル
- ナカノインミチカツヒツエイソウ
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
中院通勝〈なかのいんみちかつ・1556-1610〉は、桃山時代から江戸時代初期の公卿。内大臣中院通為〈みちため・1517-65〉の子で、母は右大臣三条西公条〈さんじょうにしきんえだ・1487-1563〉のむすめ。2歳で叙爵し、天正7年〈1579〉、24歳で正三位・権中納言となった。が、翌年正月、官を辞した。折から、女官との密通事件を起こしたため、正親町天皇の勅勘によって丹後に追放された。慶長4年〈1599〉に勅免されるまで、この地の田辺城主であった細川幽斎〈ほそかわゆうさい・1534-1610〉から歌道の奥義を学び、古今伝授を受けた。また、この間、天正14年〈1586〉に出家し、法名を素然、ほかに也足・也足軒とも号した。著書『岷江入楚』(55巻)は『源氏物語』の古注の集大成として名高い。伯父の三条西実枝に師事して和歌や国学を学んだ。書は曾祖父三条西実隆〈さねたか・1455-1537〉を祖とする三条流である。この懐紙の三首ともに、家集『通勝集』に所収される。懐紙に見られるあらたまった書風とは異なり、自由自在、意のおもむくままに書き流している。おそらく、家集編纂過程における草稿ではなかったか。いずれにしても、晩年の筆跡である。なお、「首夏」の詠歌には、「慶長5年〈1600〉御当座」の詞書が伴う。「残月雲霧も明け行く空は消えにけり月吹きのこせ秋の山風/首夏夏に又うつりにけりな昨日までながめせしまの春は暮つつ素然/峯紅葉行幸せし山の名しるき郷なれや峯の紅葉葉今もしぐれて同」
残月雲霧も明行空はきえにけり月吹のこせ秋の山風首夏夏に又うつりにけりな昨日までながめせしまの春は暮つゝ素然峯紅葉行幸せし山の名しるき郷なれやみねのもみぢば今もしぐれて同
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Draft Kaishi by Nakanoin Michikatsu
物理的特性
- 重量と数量
-
員数 1幅
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