伝慈円筆書状断簡
- 人物
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作者伝慈円
- 年代
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制作年 AD13
- タイトル
- (伝)ジエンヒツショジョウダンカン
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
書状の一部で、詳細は不明。文面によると、御聖教、すなわち寺々に具備されるべき経典を収めた経櫃七合を預り、付属に添えられた目録との照合をすべきのところ、発心房(寺僧)の下向、戒者(受戒をうけに来る者)の上洛等々、さまざまの所用に追われ、いまだその照合を遂げていない旨を記している。付属の極札(初代古筆了佐〈こひつりょうさ・1572-1662〉か)によれば、筆写を慈円〈じえん・1155-1225〉と伝える。慈円は、関白藤原忠通〈ふじわらのただみち・1097-1164〉の子、兼実〈かねざね・1149-1207〉の弟にあたる。諡号は慈鎮(じちん)。後鳥羽天皇〈ごとばじょうこう・1180-1239〉の護持僧となって、建久3年〈1192〉に天台座主となって以来、座主4回、建仁3年〈1203〉には大僧正となる。歌僧としても名高く、『千載和歌集』以後の歴代勅撰集に入集、家集『拾玉集(しゅうぎょくしゅう)』を残している。また、摂関政治の立場に立った独自の史観を展開する『愚管抄(ぐかんしょう)』はとくに著名である。自筆の遺墨として、和歌懐紙(奈良国立博物館蔵)や書状(個人蔵)、願文(東京国立博物館蔵)が知られ、その書風には、父忠通の影響を強く受けた跡がうかがわれる。いわゆる法性寺流の継承者であった。これらとこの書状断簡の筆跡を見較べるとき、書状断簡に筆致の、重厚で、粘りのある筆線、縦長の字形は、明らかに法性寺流の特徴を顕著に示している。しかしながら、同筆とは断じがたい。全体に統べる雰囲気に、心なしか違和感は否めない。むしろ忠通の孫、兼実の二男である後京極良経〈ごきょうごくよしつね・1169-1206〉の筆跡に似ているようにも思われる。良経の書は、腰高でスマートな法性寺流の典型を示し、後世、その書はとくにもてはやされ、後京極流と呼ぶ一大書流の祖と崇められた。さりながら、文面の内容が寺門に関するもので、これを良経に擬定するには、いささかの躊躇がある。ともあれ、いまにわかに真の筆者は比定できないが、しばらくは古筆家の伝称に左袒することとする。「御聖教七合、御注文に任せ、これを下し預く。目録の大旨、相副えられ候哉。発心房、十七日に下向。戒者、二十日に上洛。世事如法、周章、纒頭、折節候の間、未だ目録に合すに及ばず…。(以下、欠)」
御聖教七合任御注文下預之目録大旨被相副候哉発心房十七日下向戒者廿日上洛世事如法周章纒頭折節候之間未及合目録
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Segment of Letter by Priest Jien
物理的特性
- 重量と数量
-
員数 1幅
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