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犬型木製彫像

Keio Object Hub
人物
場所
収集候補地1 ニューギニア地域 ニューギニア島北西海岸 フンボルト湾・センタニ湖周辺
寸法
L: 68.0, H: 13.4, W: 11.0
材質・技法・形状
木、橙色顔料(原料不明)、白色顔料(石灰)、黒色顔料(木炭)
コレクション
所管
文学部 民族学考古学専攻

 黒・白・朱の顔料で彩色された木製彫像。上の彫像は短い吻部や紡錘形の目、三角形の立耳、後方に伸びる尻尾から犬を象ったものと考えてよい。黒色に彩色された陰部の形状と膨らんだ腹部から、身ごもった雌犬に見える。ニューギニアでは、犬はトーテム動物の一種であると同時に食用にもなり、また猟犬として重宝されてきた。
©原田有里子・小田安珠

軽軟材を用いた一木造りの犬形彫像である。ぴんと伸びる尻尾の付け根に陰嚢があるから雄犬と推定できる。南洋群島で製糖業を展開した南洋興発の松江春次氏に由来する。松江氏は1932年、ニューギニア北西岸の視察旅行に出かけており、そのときの収集品と伝わる。詳細は不明だったが、インドネシアのパプア州(旧蘭領ニューギニア)北東縁に位置するフンボルト湾の民族資料に類例が見つかった。州都ジャヤプラにも近い、湾奧のナフリ村周辺の動物彫像である。1903年実施のオランダ隊による「北ニューギニア調査」に際して、男性小屋で収集された犬形・豚形彫像の彩色図版が報告書に載る。胴が長く、太い四肢に爪が刻まれ、削り出された薄板の上にのる様式は、慶應大の事例と共通する。ニューギニアでは、身近な動物たちが特定氏族の神話的来歴に結びつく。犬もそうしたトーテム動物の1つである。ちなみに、同湾で収集された造形物はブルトンやエルンスト、レイといったシュルレアリストを魅了したことでも知られる。(山口徹)

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オブジェクトの概要

場所
収集候補地1 ニューギニア地域 ニューギニア島北西海岸 フンボルト湾・センタニ湖周辺
材質・技法・形状
L: 68.0, H: 13.4, W: 11.0 木、橙色顔料(原料不明)、白色顔料(石灰)、黒色顔料(木炭)
コレクション
メラネシア民族資料
AIタグ
おもちゃ 航空機 ファッションアクセサリー 金属

ライセンスなど

資料番号
1519
ライセンス
CC BY
画像
ライセンス

所管・分類など

所管
文学部 民族学考古学専攻
URL
基本分類
民族・考古

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オブジェクトの詳細

識別情報

タイトル(英題)
動物形彫像(犬)
分類
資料分類 彫像 Figure
地域 メラネシア Melanesia
番号
土俗品図集No. 1065

物理的特性

材質・技法・形状
材質 木、橙色顔料(原料不明)、白色顔料(石灰)、黒色顔料(木炭)

参考文献

南の會 1937『ニウギニア土俗品図集(上)』南洋興発株式会社、p.126 資料番号1065 第55図 1
慶應義塾大学文学部民族学考古学研究室 2019『ANIMARTIFACT-時空を越える動物-』 p.11

識別情報

タイトル(英題)
動物形彫像(犬)
分類
資料分類 彫像 Figure
地域 メラネシア Melanesia
その他番号
土俗品図集No. 1065

物理的特性

材質・技法・形状
材質 木、橙色顔料(原料不明)、白色顔料(石灰)、黒色顔料(木炭)

参考文献

南の會 1937『ニウギニア土俗品図集(上)』南洋興発株式会社、p.126 資料番号1065 第55図 1
慶應義塾大学文学部民族学考古学研究室 2019『ANIMARTIFACT-時空を越える動物-』 p.11