近藤道恵筆書状
- 人物
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作者近藤道恵(3代)
- 年代
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制作年 AD17
- タイトル
- コンドウドウエヒツショジョウ
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
近藤道恵(こんどうどうえ)は、江戸前期から明治時代まで続いた、加賀前田家お抱えの塗師屋(漆塗りの細工、漆器の製造に従事する職人)。古田織部〈ふるたおりべ・1543-1615〉に知遇され、小堀遠州〈こぼりえんしゅう・1579-1647〉の引き立てにより名をあげた。11代続く家柄で、代々、同名の道恵を名乗る。この書状の筆者は、文中にある「釜や五郎左衛門〈=浄清・1594-1682〉」の活躍期から考えると、3代道恵〈?-1684。通称彦六〉にあたると思われる。道恵が受注の家具に加えて3色(茶杓・茶巾・茶筅あるいは、釜・水指・建水)などを使いの者へ渡したことや、他にも注文を受け付けると述べていることなどから、この書状は、高貴の家屋敷の新築にあたり、家道具を揃えることを任せられた家臣(高柳馬左衛門・堀田弥兵衛。いずれも伝不明)へ宛てたものと考えられる。文中の「浄清」は京都の釜師で、茶湯釜等の鋳造を業とする大西家の2代目。当代随一の名手であり、古田織部・織田有楽〈おだうらく・1547-1621〉の釜師として知られる。小堀遠州好みの釜を多くつくり、その腕は大西家歴代中第一といわれた。「去月二十六日の貴簡、相達し、忝く拝見申し候。然らば内々仰せ付けられ候御家具、其れ以後、仰せ下され候三色并びに釜屋五郎左衛門に仰せ付けられ候釜、此度御使いへ相渡し候。差し下し申し候御家具以下、御意に入れ申し候様にと願い申す事に候。自然、御次も候はば、然るべき様に御取り成し憑み奉り申し候。随分念を入れ申し候。則ち、注文も追々申し候。猶、御用の儀、然るべく仰せ下し候。恐惶謹言。猶々、釜屋五郎左衛門儀、先書にも申し上げ候如く、今程浄清と申し候。御釜の切り方(新鋳の釜の型紙)并びに浄清注文も追々申し候。見事成る御釜に候。八月四日塗師道恵(花押)/追って高左(高柳馬左衛門)様へ申し上げ候。先日は御念の入れられ示し下され、忝く存じ候。以上。高柳馬左衛門様堀田弥兵衛様貴報」
[上段]猶々釜や五郎左衛門儀先書にも如申上候今程浄清と申候御釜の切かた并浄清注文も追々申候見事成御かまに候去月廿六日之貴簡相達忝拝見申候然者内々被仰付候御家具其以後被仰下候三色并釜屋五郎左衛門ニ被仰付候釜此度御使江相渡候差下し申候御家具以下入御意申候様にと願申事に候自然御次而も候ハゝ可然様ニ御取成奉憑申候随分入念申候則注文も追々申候猶御用之儀[下段]可然仰下候恐惶謹言八月四日塗師道恵(花押)追而高左様へ申上候先日者被入御念示被下忝存候以上高柳馬左衛門様堀田弥兵衛様貴報
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Letter by Kondo Doye
物理的特性
- 重量と数量
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員数 1幅
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