仮名消息(年賀の文)
- 人物
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作者伝源頼朝
- 年代
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制作年 AD13
- タイトル
- カナショウソク(ネンガノフミ)
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
紙面のところどころに裏面から墨が滲み出ている。この手紙の紙背を利用して何かが書写されていた痕跡である。すなわち、この手紙は、いわゆる紙背文書として伝存したものである。「初音の春」「千秋万歳の鶴亀」といった、新春を寿ぐにふさわしい言葉が連ねられていることから、年賀の文であることがわかる。もとは二紙から成る手紙であったのであろう。差出人・宛名を記したであろう後半の一紙を失っているので、誰が誰に宛てて送ったものかは不明。筆写を伝えて源頼朝という。もともと、江戸時代の古筆家は、この種の書風に対して源頼朝とか西行〈さいぎょう・1118-90〉を擬定筆者にする慣用があったようだ。が、その真筆の書状(金剛峰寺蔵ほか)と比較して明らかに異筆。江戸前期のころの伝称にすぎない。しかしながら、その書風から、平安末~鎌倉初期の書風を示すものであることは確かである。当時、仮名書きの手紙は、女性が書く場合(相手は男女を問わない)か、あるいは、男性が女性に宛てて書く場合に限られる。筆線の強さやダイナミックな運筆から、この手紙は、男性が女性に宛てて送ったもの。年賀状の風習がいつのころから始まるかは定かではない。遺品としては、天台座主・明雲〈みょううん・1115-83〉の一通(陽明文庫蔵「兵範記(ひょうはんき)」紙背文書)がもっとも古いとされる。が、それは漢字の漢文体のもの。よって、この手紙は、仮名書きの年賀状として現存最古の遺墨として、その資料的価値はきわめて高いものといえる。「千代を保たせ御座ますべき、初音の春の徴、何時しか目出度く嬉しく候。去年の師走頃まで、籠もりの御住居□など、見参らせ候しに、花の春、悦びを昨夜も申し候て、ただ参らせ候。御宿世の目出度さ、□栄えに、□絶えて、御命も、千秋万歳の鶴亀にも、猶、数そわせ御座ます。又、世に例なく覚え候。この世の変り候て、かく栄え候えば、誰も君の木陰に仰ぎけめ」
(6)□さかへに(5)よへも申し候てたゝ□たへて まいらせ候御すく御いのちも せのめてたさ(1)ちよをたもたせ おはしますへきはつねの(7)せんしう はんせいのつるかめにも(2)春のしるしいつしかめてたくうれしく候 こその(8)なをかす そはせおはします又よに(3)しはすころまてこもりの御すまゐ□なと(9)ためしなくおほえ候このよのかり候てかく(4)みまいらせ候しにはなの春よろこひを(10)さかへ 候へは たれも きみのこかけにあをきけめ
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
Keio Object Hub では、データのオープン化を進めるだけではなく、オープン・データを活用してどのような体験がデザインできるか、さまざまな試みを行っています。
オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Hiragana Letter of New Year’s greetings
物理的特性
- 重量と数量
-
員数 1幅
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