一絲文守筆偈頌

- 人物
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作者一絲文守
- 年代
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制作年 AD17
- タイトル
- イッシブンシュヒツゲジュ
- 材質・技法・形状
- 紙本淡彩
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
一絲文守〈いっしぶんしゅ・1608-46〉は、臨済宗の僧。木工頭岩倉具尭(いわくらともたか)の第3子で、別に桐江子(住房の桐江庵にちなむ)・耕閑・絲也・間夢などと号した。沢庵宗彭〈たくあんそうほう・1573-1654〉・雲居希膺〈うんごきよう・1582-1659〉などに師事。後水尾上皇〈ごみずのおてんのう・1596-1680〉の信任厚く、その命により、京都賀茂・霊源寺の初代住持となり、寛永18年〈1641〉には、丹波の大梅山法常寺の開山となった。さらに同20年〈1643〉に近江の永源寺に転住、その中興を成し遂げた。烏丸光広〈からすまるみつひろ・1579-1638〉、小堀遠州〈こぼりえんしゅう・1579-1647〉、近衛信尋〈このえのぶひろ・1599-1649〉、松花堂昭乗〈しょうかどうしょうじょう・1584-1639〉といった、当代きっての文化人と親交があり、茶道に通じ、書画に秀でた。一絲文守の語録に「無禅」と題して収載の偈。前後に交友のあった人々に与えた偈頌が配列している。いずれも「示―」と記す。が、これには「示―」の字句は見られない。が、無禅は、寺田無禅〈てらだむぜん・1570-1691〉を指すものと考えられる。かれは、近衛前久〈このえさきひさ・1536-1612〉・信尹〈のぶただ・1565-1614〉・信尋〈のぶひろ・1599-1649〉・尚嗣〈ひさつぐ・1622-53〉・基熈〈もとひろ・1648-1722〉・家熈〈いえひろ・1667-1736〉・家久〈いえひさ・1687-1737〉と、じつに7代にわたって近衛家に奉仕した。一絲とも親交のあった人物である。この偈は、かれの無禅の号に即して詠んだものであろう。書きぶりから推して、下書き・草稿の類と考えられる。晩年の書か。「徳山の棒(徳山義玄の教え)折れて普天廓(ゆるや)かに、臨済の喝(臨済義玄の教え)消して大地寛し。従前の間、活計(なりわい。生計)を蕩尽(使い果たす)して、任教(ままよ、どうにでもなれ)、渇飲(のどのかわき)と飢飡(腹が減る)」
徳山棒折普天廓臨済喝消大地寛蕩尽従前楽活計任教渇飲与飢飡一絲野衲(印「耕閑」)
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
Keio Object Hub では、データのオープン化を進めるだけではなく、オープン・データを活用してどのような体験がデザインできるか、さまざまな試みを行っています。
オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Buddhist Verse by Isshi Bunshu
物理的特性
- 重量と数量
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員数 1幅
- 材質・技法・形状
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材質 楮紙
来歴
Keio Object Hubでは、試験的な取り組みとして、AI(機械学習)を用いてキーワードを付与し、検索やフィルタリングに使用しています(AIサジェスト)。
初期ローンチ時は、Google Cloud の Vision APIを利用して、各オブジェクトの画像を解析し、自動的にキーワードを付与しています。