菩薩念仏三昧経巻第四(光明皇后発願一切経・五月一日経)

これは、光明皇后〈こうみょうこうごう・701-760〉が亡父藤原不比等〈ふじわらのふひと・659-720〉および亡母橘夫人(橘三千代)の追福と、夫である聖武天皇の御世の安泰・福寿と臣下の忠節を願い、さらに迷い苦しむ衆生の救済と法灯の無窮を誓って発願した一切経の中の一巻。「一切経」とは、一切の仏教聖典の総称で、普通、5048巻を目指して書写されるもの。光明皇后は天平12年〈740〉5月1日と天平15年〈743〉5月11日の2回、「一切経」の書写供養を発願しており、このうち奥書に「天平十二年五月一日」の年記をもつ写経を「五月一日経」と呼んでいる。この一切経は、天平7年〈735〉僧玄昉(げんぼう)将来の5000余巻を底本として、天平8年〈736〉から始まり、その後、新しい底本を求めながら天平勝宝元年〈749〉ころまで継続され、総巻数は7000巻に及ぶと推定されている。皇后宮職の厳しい管理下に組織的に行われた、質・量ともに奈良朝一切経を代表する遺品である。隋・唐時代(7~9世紀)の書法の影響を受けた数多くの能書の写経生の手によって書かれ、奈良朝古写経の中でも傑出した筆跡として尊重されている。料紙は黄檗(きはだ)染の黄麻紙が多いが、白麻紙も混在する。
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Issaikyo Sutra Manuscripts Made at the Votive Wish of Empress Komyo
物理的特性
- 材質・技法・形状
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材質 きはだ染め紙/軸は漆塗
- 付属品
- 二重箱
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