筑後切(拾遺和歌集巻第十二)

- 人物
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作者伏見天皇
- 年代
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制作年 AD13
- タイトル
- チクゴギレ
- 材質・技法・形状
- 紙本墨画
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
伏見天皇〈ふしみてんのう・1265-1317〉は、後深草天皇〈ごふかくさてんのう・1243-1304〉の第二皇子で、第92代天皇。学芸に優れ、和歌は京極為兼〈きょうごくためかね・1254-1332〉を側近として精進し、のち、『玉葉和歌集』(20巻・2801首)を撰進させた。また、若くして能書のほまれ高く、その流麗な筆跡は、後世、伏見院流と呼ばれ、特に鎌倉時代の天皇の書(宸翰様)の主流として受け継がれた。遺墨は、自筆書状や日記『伏見天皇宸記』、「広沢切」(自撰歌集[稿本]の断簡)などがある。これは、厖大な「三代集」(勅撰和歌集の最初の三集・『古今和歌集』『後撰和歌集』『拾遺和歌集』)各20巻(計60巻)を伏見天皇が独自に書写したもののうち、『拾遺和歌集』(巻第十二・恋二)の断簡。当財団所蔵のNo.01365-0000とともに、もとは同じ巻物からの断簡と推定されるもの。『後撰和歌集』巻第二十(大阪・誉田八幡宮蔵)の巻末の奥書から、永仁2年〈1294〉、伏見天皇30歳の筆と知る。切名「筑後切」は、近世初期のころの筑後守を名乗る人の所持にちなむものか。か細いのびやかな線がまことに美しく、その書風は、上代様、ことに藤原行成〈ふじわらのゆきなり・972-1027〉の書風を習ったあとがよくうかがえる。さらにまた、この料紙の天地に漉き込まれた雲紙の靉靆美(あいたいび)が、この古筆の見所にもなっている。装飾料紙の工芸性を追求する上にも見逃せない遺品である。
わびゐればつねはゆゝしきたなばたもうらやまれぬるものにぞありける
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