龍虎座獣帯鏡
- 年代
-
制作年 後漢−三国時代(2ー3世紀)
- タイトル
- リュウコザジュウタイキョウ
- 寸法
- 径23.2
- 材質・技法・形状
- 銅
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- ミュージアム・コモンズ キャンパス 三田
龍虎が鈕をめぐるように対峙する古鏡。旧重要美術品。殷時代(紀元前16–紀元前11世紀ごろ)、亀の甲羅や動物の骨に占いの結果を記録した甲骨文字がおこり、後漢時代には漢字へと発展した。少なくとも3–4世紀ごろまでに、日本にも金印や土器などの文物が大陸から輸入されていたが、これらには漢字が書き込まれたものもあり、文字文化が伝播していったと考えられている。一部の古鏡は子孫繁栄や長寿を祈願した銘帯を有し、古代の人びとはこうした漢文に接することで、大陸由来の文化を吸収していったのであろう。
古鏡の文様は、往時の中国における宇宙観をあらわしたものが多い。本作品においても、朱雀、青龍、白虎の霊獣モチーフが配置されているが、これに玄武を加えると、方角を司る四神となる。また外縁は獣帯文にくわえ、左に太陽をしめす三足烏、右に月をしめす蟾蜍(ヒキガエル)、上下には五銖銭と呼ばれる、銭をかたどった護符の一種がみえる。(小松)
[参考文献]樋口隆康『古鏡』新潮社、1979年/「中国古鏡の研究」班「後漢鏡銘集釈」『東方学報京都』第86冊、2011年3月、201–289頁
文字景 —— センチュリー赤尾コレクションの名品にみる文と象」展(2021.4 慶應義塾ミュージアム・コモンズ)図録 掲載
[釈文]池氏作竟有精神/上大山見仙人/捋芝草語吾道/此竟好可自保/倉龍白乕主除道兮/長冝子孫保二親/冝侯王富貴昌
円圏帯をなす内区に獣の文様を描く獣帯鏡の一種で、盤龍(とぐろを巻く龍)鏡と組み合わされたもの。鈕(ちゅう・中心にあるつまみ。紐の通し穴)の周りの鈕座にとぐろを巻いた龍を配する。頭部が虎のように見えるものもあるが、総じて「盤龍(ばんりゅう)」の名で呼ばれる。外区には鋸歯状の文様が廻り、縁を唐草文で飾る。
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
Keio Object Hub では、データのオープン化を進めるだけではなく、オープン・データを活用してどのような体験がデザインできるか、さまざまな試みを行っています。
オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Mirror with Dragons, Tigers and Bands with Beasts
物理的特性
- 重量と数量
-
員数 1点
Keio Object Hubでは、試験的な取り組みとして、AI(機械学習)を用いてキーワードを付与し、検索やフィルタリングに使用しています(AIサジェスト)。
初期ローンチ時は、Google Cloud の Vision APIを利用して、各オブジェクトの画像を解析し、自動的にキーワードを付与しています。