連弧文縁龍文鏡

- 年代
-
制作年 戦国−前漢時代(紀元前3ー紀元前2世紀)
- タイトル
- レンコモンエンリュウモンキョウ
- 寸法
- 径15.8
- 材質・技法・形状
- 銅
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- ミュージアム・コモンズ キャンパス 三田
蟠龍と呼ばれる、3匹のとぐろを巻く龍が大胆に図案化された鏡。鏡の発明について、中国では伝説上の人物である黄帝が鋳造をはじめた、という伝承が残るが、いつ頃から用いられるようになったのか、具体的な時期ははっきりしない。少なくとも殷時代(紀元前16–紀元前11世紀ごろ)から使用が始まり、ただ日用品として物のすがたを映すだけでなく、祭祀の場でも用いていたと考えられている。表の鏡面を磨き、背面の鈕(つまみ)に紐を通して使用していた。
鏡は平滑で薄い形状である。縁を囲むのは円を重ねた連孤文で、さらにその内側は小さな渦巻き文で埋め、中央には3つの山型をなした三稜鈕がある。こうした様式的特徴は古様に分類されるもので、戦国から前漢時代にかけて制作された鏡とみられている。なお、この時代に漢文を使用した銘帯鏡の鋳造は始まっておらず、後漢時代(25–220)の到来を待たねばならない。(小松)
[参考文献]樋口隆康『古鏡』新潮社、1979年
文字景 —— センチュリー赤尾コレクションの名品にみる文と象」展(2021.4 慶應義塾ミュージアム・コモンズ)図録 掲載
戦国鏡から前漢鏡にかけて変化したものの一つに、縁の装飾がある。戦国時代は、さじ状の形を持つほかには、特に装飾はされていなかったが、前漢時代に入り、縁を連弧で囲ったものが多く見られるようになる。この鏡は、渦文(うずまき状の文様)の上に龍の図という古式の文様で、鈕の様式も戦国時代のものであるが、縁は連弧文であり、戦国後期から前漢前期の製作と見られる。
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
Keio Object Hub では、データのオープン化を進めるだけではなく、オープン・データを活用してどのような体験がデザインできるか、さまざまな試みを行っています。
オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Mirror with Linked Arcs and Dragons
物理的特性
- 重量と数量
-
員数 1面
- 材質・技法・形状
-
材質 錫水銀膜あり
Keio Object Hubでは、試験的な取り組みとして、AI(機械学習)を用いてキーワードを付与し、検索やフィルタリングに使用しています(AIサジェスト)。
初期ローンチ時は、Google Cloud の Vision APIを利用して、各オブジェクトの画像を解析し、自動的にキーワードを付与しています。