Object
四睡図蒔絵硯箱
蓋表は高蒔絵で四睡図を表し、蓋裏に桜花を仰ぎ見る西行法師を表している。西行法師(1118–90)は歌仙として崇拝されたため、硯箱の意匠に度々用いられた。四睡は、豊干禅師が弟子の寒山拾得と、常に騎乗している虎とともに眠っている図で、禅における悟りの境地を表す画題であり、和漢を兼ねた硯箱となっている。
形状は方形、甲盛のある被蓋造で、内部左側に円形の水滴と硯を嵌め、右側に懸子を一枚納めている。蓋裏の西行法師の身体は、銀蒔絵で、衣の文様は金蒔絵で描き分け、岩の点苔に小さな青貝や切金を貼るなど細やかな趣向が凝らされた硯箱である。「西行蒔絵硯箱」(東京国立博物館所蔵)の紅色と白色で表された桜花を参考にすれば、黒変した桜花には、銀あるいは白色が施されていたのではないかと推測される。(松谷)
文字景 —— センチュリー赤尾コレクションの名品にみる文と象」展(2021.4 慶應義塾ミュージアム・コモンズ)図録 掲載
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OPEN DATADESIGN
Keio Object Hub では、データのオープン化を進めるだけではなく、オープン・データを活用してどのような体験がデザインできるか、さまざまな試みを行っています。
オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Writing Box with the Four Sleepers
物理的特性
- 重量と数量
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員数 1合
- 材質・技法・形状
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材質 高蒔絵
Keio Object Hubでは、試験的な取り組みとして、AI(機械学習)を用いてキーワードを付与し、検索やフィルタリングに使用しています(AIサジェスト)。
初期ローンチ時は、Google Cloud の Vision APIを利用して、各オブジェクトの画像を解析し、自動的にキーワードを付与しています。