Object
蔦蒔絵文箱

蔦といえば、『伊勢物語』の東下りの場面に登場する、宇津の山こと宇津谷峠(うつのやとうげ・静岡市)の「蔦の細道」が有名である。東海道の難所で、昼なお木暗きところであったという。俵屋宗達〈たわらやそうたつ・生没年未詳〉筆・烏丸光広〈からすまるみつひろ・1579-1638〉賛の「蔦の細道図屏風」(承天閣美術館蔵、萬野美術館旧蔵)は、この『伊勢物語』に取材するもの。漆工でもテーマを同じくするものとして、「蔦細道蒔絵硯箱」(桃山時代、宮内庁蔵)がある。『伊勢物語』では、在原業平〈ありわらのなりひら・825-880〉に仮託される「男」が、宇津谷峠で修行者と行き逢い、京へ向かう修行者に手紙を託す。その連想から、この文箱は、梨地(梨の皮肌のように金粉を蒔いた地)に蔦をからませるデザインを採用したのだろう。
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OPEN DATADESIGN
Keio Object Hub では、データのオープン化を進めるだけではなく、オープン・データを活用してどのような体験がデザインできるか、さまざまな試みを行っています。
オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Letter Box with Ivy in Makie
物理的特性
- 重量と数量
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員数 1合
- 材質・技法・形状
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材質 高蒔絵
- 付属品
- 紐2房
Keio Object Hubでは、試験的な取り組みとして、AI(機械学習)を用いてキーワードを付与し、検索やフィルタリングに使用しています(AIサジェスト)。
初期ローンチ時は、Google Cloud の Vision APIを利用して、各オブジェクトの画像を解析し、自動的にキーワードを付与しています。