香紙切(麗花集巻第八)
- 人物
-
筆伝小大君
- 年代
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制作年 平安中期(11世紀)
- タイトル
- コウシギレ(レイカシュウマキダイ8)
- 寸法
- 20.5×11.8
- 材質・技法・形状
- 紙本墨書
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
平安時代の私撰集たる『麗花集(れいかしゅう)』の断簡。丁字(ちょうじ・フトモモ科の常緑高木で、強い芳香を放つ)の蕾を乾燥させ煎じた汁で染め、芳香と防虫の効果を兼ねた料紙であるところから、「香紙切(こうしぎれ)」の名で呼ばれる。黄地に赤みを帯びた料紙に、連綿の妙がひときわ目立つ筆致。もとは粘葉装(でっちょうそう)の冊子本。『麗花集』は、『後拾遺和歌集』の序に「うるはしき花の集」とみえる、もと十巻本の歌集であるが、今日、歌集の完全な姿を残す写本を伝えない、いわゆる散佚歌集である。この「香紙切」と伝小野道風筆「八幡切(やわたぎれ)」でのみ本文が知られる。筆者を三十六歌仙の才媛の一人・小大君〈こおおぎみ・生没年未詳〉と伝えるが、確証はない。11世紀後半の書写で、ミ・ル・ハ・ヲの片仮名をはじめ、特殊な変体仮名を用いているのが特徴。
君こふとかつはきえつゝふるほどにかくてもいける身とやミル覧人の見えはべらざりければ人丸我こそハにくゝもあらめ我やどのハなのさかりは(ヲ)見にハこじとや
『麗花集』は一条天皇代(986ー1011)成立の私撰和歌集で、完本は現存せず、2種の古筆切が伝わるのみです。丁子(クローブ)で染めた茶色の紙の使用から「香紙切」と呼ばれるこの切は、90葉程が確認され、小大君(10世紀後半ー11世紀初)や藤原公任(966ー1041)筆と鑑定されています。行線が垂直でなく、連綿がきつい筆先の鋭い動きに、平安時代の特徴がみえます。糊を使用する粘葉装の断簡ですが、右端に綴穴も確認できます。no.13内の古筆本家旧蔵の『増補古筆名葉集』の小大君項には、「四半 竪長シ古今哥二行書」とある「四半」の右に、朱筆で「香紙切」と書き込まれており、『古筆類葉集』(no.12)では「柿色紙」と呼んでいます。古筆家6代了音(1674ー1725)の極札が附属します。切の繊細さに合わせた表装の特殊なデザインも見どころです。(佐々木)
「書を極めるー鑑定文化と古筆家の人々」展(2022.4 慶應義塾ミュージアム・コモンズ)図録 掲載
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ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Part of Chapter 8 of the Reika-shū (Kōshi Fragment)
物理的特性
- 重量と数量
-
員数 1幅
- 付属品
- 感謝状、釈文メモ2通
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