刺繍仏種子曼陀羅
- 人物
-
作者清花院正岳妙貞
- 年代
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制作年 AD17
- タイトル
- シシュウブツシュジマンダラ
- 材質・技法・形状
- 絹本刺繍彩色
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- ミュージアム・コモンズ キャンパス 三田
曼荼羅は、サンスクリット語の音写で、美術史においては、ふつう、仏教における仏の悟りの境地や世界観を仏像・梵字などを用いて視覚的・象徴的に表現した絵画をいう。密教の分野における礼拝・儀礼の本尊として制作されたものが多く、胎蔵界曼荼羅と金剛界曼荼羅を一対にして両界曼荼羅と呼ばれる。胎蔵界曼荼羅は、画面中央に大日如来とそれを囲む四仏四菩薩を配し、そこから外側に展開していくかのように諸尊を配置する。この世のすべての存在が大日如来から生み出されるという密教的宇宙観を示す。一方、金剛界曼荼羅は、画面を9つに区画し、それぞれ独立した九会曼荼羅で構成される。これら仏・菩薩の諸尊を彩色した図様で描いたものが多いが、その図様に代えてその種子で表現されたのが種子曼荼羅である。種子は、仏・菩薩・明王などをそれぞれ1音節の梵字で象徴的にあらわしたものである。図様の曼荼羅より簡素であるために、より神秘的であるといわれる。一般的には墨一色や金銀泥で描かれたものが多い。が、これは、色糸で縫って表現した刺繍曼荼羅である。刺繍で仏をあらわす繍仏は、すでに飛鳥・奈良時代から作られていたが、平安時代以降は絵画・彫刻が主流となり、特殊な存在であった。針1本1本に祈りを込めて縫いすすめる作善は、結縁者の信仰の深さを示すものであった。本作は、胎蔵界曼荼羅の中央部をなす8葉の蓮華を配する中台八葉院をあらわしている。その中心に本尊の大日如来を奉安、東西南北の四方に四仏(東・宝幢、南・開敷華王、西・無量寿、北・天鼓雷音)とそれぞれの間の方角に四菩薩(東南・普賢、西南・文殊、西北・観音、東北・弥勒)を配置する。本作の場合は、右上が普賢菩薩で東南の位置に当たる。また、四隅に花瓶を加えた構成に作る。その下方に、これまた刺繍で、「為上求菩提下化衆生清花院正岳妙貞縫之」の識語が縫い取られている。清花院正岳妙貞〈せいかいんしょうがくみょうてい・?-1672〉は、真田10万石松代藩初代藩主の真田信之〈さなだのぶゆき・1566-1658〉の側室、玉川伊予守秀政のむすめ右京のこと。万治元年〈1658〉に信之が没した後、剃髪して妙貞といい清花院殿と称して、京都の尼寺で信仰生活を営んだといわれる。作者を明確にする珍しい作品である。
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
Keio Object Hub では、データのオープン化を進めるだけではなく、オープン・データを活用してどのような体験がデザインできるか、さまざまな試みを行っています。
オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Embroid Mandara
物理的特性
- 重量と数量
-
員数 1幅
来歴
Keio Object Hubでは、試験的な取り組みとして、AI(機械学習)を用いてキーワードを付与し、検索やフィルタリングに使用しています(AIサジェスト)。
初期ローンチ時は、Google Cloud の Vision APIを利用して、各オブジェクトの画像を解析し、自動的にキーワードを付与しています。