山城切(和漢朗詠集巻上)
これは、3葉を欠失した状態で伝存した(大阪住吉社の社家津守家に伝来)、藤原公任〈ふじわらのきんとう・966-1041〉撰の『和漢朗詠集』(綴葉装の冊子本・上下2冊)の断簡。昭和14年〈1939〉京都において分断され、その旧国名にちなみ「山城切」と命名された。料紙は繊維の粗い比較的厚手の鳥の子(雁皮紙)。各面には、縦・横に竹篦によって空罫をほどこして、書写の統一をはかっている。筆者を、撰者である公任の子・藤原定頼〈さだより・995-1045〉と伝えるが、書風から、定頼の活躍期よりほぼ1世紀のちの12世紀前半の書写と考えられる。行間に見える墨書による返り点、片仮名の付訓などは、鑑賞の便から削除されている。また、朱点は、朗詠(声を上げて吟ずる)のための声点(しょうてん)である。いずれも後世(鎌倉時代以降)の書き入れである。この断簡は、巻上・春の部、「鶯」の部分。
鶯鶏既鳴忠臣待旦鶯未出遺賢在谷 鳳為王賦誰家碧樹鶯啼而羅幕猶垂幾処花堂夢覚而珠簾未巻暁賦咽霧山鶯啼尚少穿砂芦笋葉纔分 元台頭有酒鶯呼客水面無塵風洗池 白鶯声誘引来花下草色勾留坐水辺 同感同類於相求離鴻去雁之応春囀会異気而終混龍吟魚躍之伴暁啼燕姫之袖暫収猜掩(撩)乱於旧柏周郎之簪頻動顧間関於新花 已上 鳥声韵菅絃 菅三品新路如今穿宿雪旧巣為後属春雲 鶯出谷 菅西楼月落花間曲中殿燈残竹裏音 宮鶯囀 光菅三あらたまのとしたちかへるあしたよりまたるゝものはうぐひすのこゑ 素性あさみどりはるたつそらにうぐひすのはつこゑまたぬひとはあらじな 麗景殿女御うぐひすのこゑなかりせばゆきゝえぬやまざといかではるをしらまし
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Yamashiro-gire (Segment of Wakan Roeishu Vol.1)
物理的特性
- 重量と数量
-
員数 1幅
- 付属品
- 外箱(二重箱)、布帙
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