Object
古筆俳諧短冊
鑑定には比較材料が必須です。古筆見たちは切や短冊の現物に加えて、様々な筆跡類を原寸大で模写して収集してもいました。古筆家資料にも、何千枚もの膨大な模写が存しています。幕末以降の写のようですが、原品が失われたものもあるはずで、史料価値は高いと思われます。これはその一例で、「古筆俳諧短冊」と題された仮綴じの3冊に、計804枚の俳諧短冊が模写されています。珍しい俳諧に限定した手鑑であることと、枚数が多いことから、幸いに原本が現存していることが確認できました。ご所蔵者永井一彰氏編の『俳諧短冊手鑑』(八木書店、2015)に影印があり、短冊の上部に書き入れられた注記は、貼紙や短冊の裏書きを転記したものであることが分かります。3帖の手鑑の外題は10代了伴(1790ー1853)筆ですが、こちらの題字は12代了悦(1831ー1894)筆でしょうか。題名が異なっていることの理由が気になります。(佐々木)
「書を極めるー鑑定文化と古筆家の人々」展(2022.4 慶應義塾ミュージアム・コモンズ)図録 掲載
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オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
Keio Object Hub では、データのオープン化を進めるだけではなく、オープン・データを活用してどのような体験がデザインできるか、さまざまな試みを行っています。
オブジェクトの詳細
識別情報
- グループ
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古筆本家資料
グループ内番号 セコ謄783-1
物理的特性
- 重量と数量
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員数 3冊
- 材質・技法・形状
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形状 仮綴
Keio Object Hubでは、試験的な取り組みとして、AI(機械学習)を用いてキーワードを付与し、検索やフィルタリングに使用しています(AIサジェスト)。
初期ローンチ時は、Google Cloud の Vision APIを利用して、各オブジェクトの画像を解析し、自動的にキーワードを付与しています。