野々口立圃筆兼好法師自画賛

- 人物
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作者野々口(雛屋)立圃
- 年代
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制作年 AD17
- タイトル
- ノノグチリュウホヒツケンコウホウシジガサン
- 材質・技法・形状
- 紙本墨画
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- ミュージアム・コモンズ キャンパス 三田
野々口立圃〈ののぐちりゅうほ・1595-1669〉は、江戸時代初期の俳諧師。名は親重(ちかしげ)、紅染めの名人としても知られ、紅屋庄右衛門という通称もある。松翁・松斎の別号がある。京都に出て雛人形の細工を業としたため、雛屋立圃(ひなやりゅうほ)の名で親しまれた。松永貞徳〈まつながていとく・1571-1654〉に俳諧を学び、貞門七俳仙に名を連ねる。中でも立圃と松江維舟〈まつえいしゅう・1602-1680〉はとくに傑出して貞門二客と称された。俳諧のほかに、連歌・和歌・書・画・和学などにも通暁、多才な人であった。和歌を烏丸光広〈からすまるみつひろ・1579-1638〉、画を狩野探幽〈かのうたんゆう・1602-1674〉に学んだ。書は青蓮院流(尊朝流)を学び、堂上公卿とも親交をもった。吉田兼好〈よしだけんこう・1283?-1350?〉はその著『徒然草』第13段に「ひとり灯のもとに書物をひろげて、見も知らぬ昔の人を友とすることこそ、この上なく心の慰むことである」と語る。この図は、その原文の部分に加えて、「その兼好法師自身でさえ、はるか遠い昔の人となってしまった。人の命は花のようにはいかないものよ」という立圃自詠の一句を添えて賛とし、灯火に読書する兼好法師の姿を描いたものである。俳画の先駆ともいうべき新境地を拓いた立圃の面目躍如たる自画賛である。軽妙洒脱な筆であらわされた兼好像は、あるいは、立圃の自画像であったのではなかろうか。
ひとりともし火のもとに文をひろげて見ぬ世の人を友とするなん、こよなうなぐさむわざなれ。といひし人も見ぬ世の人となれり。見る人も花よ見ぬ世のふる反古
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Portrait of Priest Kenko by Nonogushi Ryuho
物理的特性
- 重量と数量
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員数 1幅
来歴
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