山科言総筆三首和歌懐紙

- 人物
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作者山科言総
- 年代
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制作年 AD17
- タイトル
- ヤマシナトキヒサフサヒツサンシュワカカイシ
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
山科言総〈やましなときふさ・1603-61〉は、言緒の子。正二位・権大納言を極官として、寛文元年〈1661〉11月27日、59歳で死去した。この懐紙の執筆年代は、署名の「内蔵頭」(内蔵寮の長官)の在任期間にあたる。元和5年〈1619〉正月、17歳で任じられた。翌6年正月、正五位下に累進したとき、おそらく、内蔵頭を辞したであろう。さらに、寛永2年〈1625〉正月5日、従四位下に進み、『公卿補任』や『諸家伝』によれば、このとき「同右中将」と記されているので、内蔵頭をやめた直後に右中将を拝任したものと考えられ、結局、言総の内蔵頭在任期間は、元和5年正月から元和6年正月までと推定される。つまりこの懐紙は、言総の元和5年(17歳)における執筆と考えられる。見られるように、整斉な字形、沈着な運筆ながら、若い手を思わせるものがある。おそらく、言総の執筆年代の確認可能な遺墨のなかで、もっとも早い時期の執筆といえよう。「秋の日、同じく三首を詠める和歌/内蔵頭藤原言緫/月前風雲はみな小夜吹く風に跡もなく消えてさやけき月のかげかな/月前虫軒近き草の籬の月ゆへや友まつむしの声しきるらん/月前舟名にしおふ桂の川の波に舟月とともにやさしのぼるらん」
秋日同詠三首和歌内蔵頭藤原言緫月前風雲はみなさよ吹かぜに跡もなくきえてさやけき月のかげかな月前虫軒ちかき草のまがきの月ゆへや友まつむしの声しきるらん月前舟名にしおふかつらの川の波に舟月とともにやさしのぼるらん
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Waka Kaishi by Yamashina Tokifusa
物理的特性
- 重量と数量
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員数 1幅
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