南化玄興筆書状
- 人物
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作者南化玄興
- 年代
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制作年 AD16
- タイトル
- ナンカゲンコウヒツショジョウ
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
南化玄興〈なんかげんこう・1538-1604〉は、桃山時代から江戸初期にかけての臨済宗の僧。虚白(きょはく)と号した。出自は美濃一柳(ひとつやなぎ)氏。山城妙心寺の邦叔宗禎(ほうしゅくそうてい)に参禅、出家した。美濃の崇福寺(すうふくじ)や甲斐の恵林寺(えりんじ)において快川紹喜(かいせんじょうき)に師事し、その印可を受ける。天正年間〈1573-92〉の初め、正親町天皇の勅詔を奉じて妙心寺に出世、豊臣秀吉が洛東に建立の祥雲寺の開山に招かれている。また、妙心寺内に創建された大通院(一柳直末)、智勝院(稲葉貞通)、隣華院(脇坂安治)の開山にも紹請された。後陽成天皇から、定慧因明(じょうえいんみょう)国師の諡号を賜わった。語録『虚白集』(三巻)が知られる。見られるように玄興の筆跡は、独特の筆致を示す。これは手習いから生まれたものではない。厳しい修行の果てに成ったもの。禅者の風韻を感じさせるものである。この書状の文面は、当事者のみに理解される内容。病中の相手を見舞い、病臥の慰みに、一巻(詩偈の類か)を書写して進呈するという。両者の昵懇の間柄が垣間見られる。「御書快然の至りに候。此の間は御所労の由、御心許無く候。随って此の一巻御為に書き進め候。御慰みに御覧有るべく候。先日の御状に借り進め候様に承り候間、軈て申し入るべく候て、失念仕り候。尚、御目に懸かり申し述ぶべく候。恐々不宣。/書返進候事、御察し候とは誰々も下さるべく候。乃剋/玄興」
書返進候事御察候とハ御書快然之至候此間者誰々も可被下候御所労之由無御心許候随而此一巻御為ニ書進候御慰ニ可有御覧候先日之御状ニ借進候様ニ承候間軈而可申入候て失念仕候尚懸御目可申述候恐々不宣乃剋玄興(花押)
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Letter by Nanka Genko
物理的特性
- 重量と数量
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員数 1幅
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