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藤村庸軒筆書状

Keio Object Hub
人物
年代
制作年 AD17
タイトル
フジムラヨウケンヒツショジョウ
コレクション
所管
斯道文庫 キャンパス 三田
資料番号
AW-CEN-001586-0000
ライセンス
CC BY 画像ライセンス
クレジット表記

慶應義塾(センチュリー赤尾コレクション)

URL
基本分類
美術
AIタグ
フォント パターン アート モノクロ

藤村庸軒〈ふじむらようけん・1613-99〉は、江戸時代の茶人。名は政直(まさなお)、のち当直(まさなお)。庸軒のほかに庸子、徹翁(てつおう)、反古庵(ほごあん)と号した。京都の茶人として知られる久田宗栄の二男で、伊勢の津城主藤堂家出入りの呉服商藤村家の養子となった。茶を小堀遠州や金森宗和に学び、のち千宗旦に師事し、一家を成して、代々、庸軒流として栄えた。庸軒好みの茶室としては「淀看席(よどみのせき)」や北村幽庵との合作と伝える近江堅田の「天然図画亭(てんねんずがてい)」などが現存する。また、かれは儒学を三宅亡羊(みやけぼうよう)や山崎闇斎(やまざきあんさい)に学んだり、和歌や華道についても知識を深めていった。宛名「北村佐太夫」は、庸軒の門人・北村幽庵〈きたむらゆうあん・1648-1719〉のこと。名は政従、道遂とも称した。幽庵のほか、裕庵・有信庵の号を用いる。近江堅田に住したところから堅田幽庵と呼ばれる。幽庵焼の創始者としても知られる。この手紙は、幽庵のもてなしに対する礼手紙。さらに、幽庵の茶釜を入手したことにつき、自らの所見を申し送る。文中、「阿弥陀堂」(鬼面の鐶付で、絞り口、肩は丸みを帯びて下がり、胴はほぼまっすぐになる)「尻張(しりはり)」(鬼面の鐶付で、胴部の下方が広がり、尻形が鍋底のように張っている)ともに、形姿からくる釜の呼称。また、文意から庸軒が晩年に住した、黒谷金戒寺(くろだにこんかいじ)の西翁院(茶室「淀看席」所在)からの発信か。「御飛札、忝く拝見、先以って先日の御礼、書中を以って申し上げ候処、重ねて御報も到来、拝誦候。先書に、具さに御礼申し付け候べく候。先頃の御馳走、忝く忘れ難き物にて候。今に、皆ども寄り合い候て、御噂、百千(なんども)申し居り候。年内御出京、御出で候まじき由、残念の至りに御座候。大津迄御越し候わば、少々御立ち寄り承る由に候。/一、釜、鬼面の環付の方、満足申すべく候。古く関東物たるべく候哉。蓋もよく候。されども、さのみ分かち申すほどの物にてこれ無く候。只今流行申し候、阿弥陀堂尻張にて候。満足申すべく候。代(値段)は銀一枚半分ほど然るべく候。/一、先日これを進め申すべくと此くの如くして書き申し候を打ち取り候て、持参仕らず、鉢、則ち只今御使へ、進上候。尚、追って意を得べく候。恐惶謹言。/尚々、一夜泊に御上り承る由に候。一夜具打ち申すべく(ふとんの綿を打ち直して縫い直す)候。茶事もこれ有り候。何方へも御供申すべく候。極月朔日(花押)/北村佐太夫様貴報」

尚/\一夜泊ニ御上り承由候一夜具御飛札忝拝見打可申候茶事も先以先日御禮有之候何方へも以書中申上候處重而御とも可申候御報も到来拝誦候先書ニ具ニ御禮申付候へく候先頃之御馳走忝難忘物にて候于今皆ともより合候て御噂百千申居候年内御出京御出候ましき由残念之至御座候大津迄御越候者少々御立より承由候一釜鬼面環付之方満足可申候古ク関東物たるべく候哉ふたもよく候されどもさのみ分ち申程之物にて無之候只今はやり申候あみだ堂しりはりにて候満足可申候代ハ銀一枚之半分程可然候一先日進之可申と如此シテかき申候を打とり候て持参不仕鉢則只今御使へ進上候尚追而可得意候恐惶謹言藤村庸軒極月朔日(花押)北村佐太夫様貴報

ライセンスなど

資料番号
AW-CEN-001586-0000
ライセンス
CC BY
クレジット表記

慶應義塾(センチュリー赤尾コレクション)

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所管
斯道文庫
キャンパス 三田
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美術

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オブジェクトの詳細

識別情報

タイトル(英題)
Letter by Fujimura Yoken

物理的特性

重量と数量
員数 1幅

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タイトル(英題)
Letter by Fujimura Yoken

物理的特性

重量と数量
員数 1幅