翠巌宗珉筆書状

- 人物
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作者翠巌宗珉
- 年代
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制作年 AD17
- タイトル
- スイガンソウミンヒツショジョウ
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
翠巌宗珉〈すいがんそうみん・1608-84〉は、堺の生まれで俗姓半井(なからい)氏。以玉(じぎょく)または栖蘆子(せいろし)と号した。大徳寺の禅僧江月宗玩〈こうげつそうがん・1574-1643〉の族縁にあたり、その門に入り、法を嗣いだ。明暦3年〈1657〉3月18日出世し、大徳寺第195世住持となった。さらに古筆の名物「寸松庵色紙」で名高い寸松庵(大徳寺塔頭)の、第一世にもなっている。これは、古筆鑑定家の古筆了雪〈こひつりょうせつ・1612-75。了佐の五男、実父は了珉〉に宛てた手紙。翠巌は、茶の湯を通じて了雪と親しく交わったようで、新宅の祝儀の太刀は、折紙(その作者名や価値を保証する鑑定書)つきというが、無用のものであると、鑑定家の了雪相手に揶揄している。また、人から褒められた萩焼の茶碗も、実は亜流ながら出来が良いので、新宅の下茶碗(ふだん使いの茶碗)にでもすべきものだと記している。翠巌が、明日の了雪との面会を楽しみにしている様子や、かれの飄逸な人柄が偲ばれる一通である。「明午(明日の昼)は過分に存じ候。乾英も参るべきの由、申され候。阮西堂など一所、其許、近所より今居り、申すべく候。新宅の御祝義(儀)の太刀は無用。折帋(紙)ばかりと承り候へども、折帋より竪文、此くの如くにて候。呵々。桑染紙の帳帋十帖、これを進じ候。折帋にては、これもなく候。萩焼の茶碗、毎人褒め申し候間、偽りながら、良きに致し。是れ又、新宅の下茶碗に遊ばし候べく候。明日、面を期し候。恐々謹言。/明日、面を期し候の条、返事に及ばず候。五日宗珉(花押)/古筆了雪老人々御中 寸松庵翠巌」
明日期面候条不及返事候明午過分存候乾英も可参之由被申候阮西堂なと一所其許近所より今居可申候新宅之御祝義太刀ハ無用折帋ハかりと承候へ共折帋より竪文と如此にて候呵々桑染紙帳帋十帖進之候折帋にてハこれもなく候萩焼茶碗毎人ほめ申候間いつハりなからよきニいたし是又新宅之下茶碗ニあそハし候べく候明日期面候恐々謹言五日宗珉(花押)寸松庵古筆了雪老翠巌 人々御中
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識別情報
- タイトル(英題)
- Letter by Suigan Somin
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- 重量と数量
-
員数 1幅
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