鳥山巽甫筆書状

- 人物
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作者鳥山巽甫
- 年代
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制作年 AD17
- タイトル
- トリヤマソンポヒツショジョウ
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
鳥山巽甫〈とりやまそんぽ・?-1679〉は、江戸前期の歌人・書家。名は輔忠(漢名・触)。巽甫は字(あざな)、孫兵衛と通称した。入斎・即楽軒・鶴仙・狂洞などの号をもつ。はじめは東福門院に仕え、のち女三宮顕子内親王〈あきこないしんのう・1629-75。後水尾天皇第三女〉の家司となり、若狭守に任ぜられた。書は藤木敦直・寂源に学び大師流を習得、とくに中国の王羲之・王献之といった晋・唐の書に傾倒して一流(橋本経亮著『橘窓自語』には「鳥山流」を興したとある)を成した。さらには上代様をも好み、漢字・仮名ともに能くした。この書状は、法金剛院(京都市右京区花園の律宗の寺)の住持に宛てたもの。先日の饗応を謝した内容。法金剛院は、応仁の乱で焼失、天正・慶長の大地震で倒壊するなどで荒廃したが、元和5年〈1619〉に本堂が再建されている。この書状の文中にもあるように、今なお境内に植栽される蓮の美しさで著名である。奇異にうつる書風は、必ずしも能筆ではないが、習得した大師流や上代様が渾然一体となった、巽甫独自のものとなっている。「先日は始めて佳境に到り、終日の雅興忝なく、謝辞寸楮(手紙)に伸べ難く候。殊に貴院(法金剛院)の涼風、池蓮の清香、日々の心神飛越せしめ候。爾来、早々、敝簡(礼状)を呈すべきの処、紛冗(混乱)絶えず、延引多罪、宥免(お許し)有るべく候。貴恙(あなたの病気)の余襄、弥よ、快気を得られ候。御養生専要と存じ奉り候。頓首敬白。御病中、尤も御報に及ばず候。已上。六月十七日輔忠(花押)/鳥山孫兵衛/存上法金剛院様参る侍者御中輔忠」
御病中尤不及御報候已上先日者始到佳境終日之雅興忝謝辞難伸寸楮候殊貴院之涼風池蓮之清香日々心神令飛越候尓来早々可呈敝簡之処紛冗不絶延引多罪可有宥免候貴恙之餘襄弥被得快気候哉御養生専要奉存候頓首敬白六月十七日輔忠(花押)鳥山孫兵衛存上法金剛院様参侍者御中輔忠
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Letter by Toriyama Sompo
物理的特性
- 重量と数量
-
員数 1幅
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