島津家久筆消息

- 人物
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作者島津家久
- 年代
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制作年 AD17
- タイトル
- シマヅイエヒサヒツショウソク
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
島津家久〈しまづいえひさ・1576-1638〉は、桃山~江戸初期の武将。島津義弘〈よしひさ・1533-1611〉の第三子。豊臣秀吉・徳川家康に従い、特に父祖以来の縁故によって、関白近衛信尹〈このえのぶただ・1565-1614〉の寵遇をうけた。学問を重んじ、和歌・連歌を好み、茶道や書道もたしなんだ。文中、香炉の使用につき、「仏の前に焚き」とあるは、元和5年〈1619〉7月に没した父義弘の回向の料と思われる。よって、この手紙は、家久40代後半の筆跡と推定される。伊勢氏(もと有川氏)は島津家の重臣。宛名の「伊勢は文字」は、伊勢氏の女性(名、「はる」・「はつ」などか)と推定される。当時の風習として、相手が女性の場合には、男性も仮名で書いた。かならずしも巧みな能筆ではないが、潤渇こもごも卒然と筆を執った達意の筆致を示すもの。「態(わざ)と申し候。淡紫の様なる柄巻にて、黄金の鍔の刀、此方へは参らず候。定めて伊勢蔓刀、其処に御入り候らん、給うべく候事。一、琉球蒔絵の花の台三つ、其元に御入り候や。如何、給うべく候事。一、そやもの(未詳)の香炉、数多御入り候つる、一つ給うべく候。仏の前に焚き申すべく候。一、「見てやと思うぞ」の歌、近作多く候。書き付け給うべく候。又、「思う心は遅れざりけり」の歌も、書き付け給うべく候。其元さぞ寒く候らん。爰元は、綿入り(綿入小袖)にて候。尚々、御入り申し候。返すがえす、刀は否事に候。五月二十五日京より/伊勢は文字参る家久」
[上段] 返々かたなは いな事に候 わさと申候 うすむらさきの やうなる つかまきにて きんのつはの かたな 此方へハ まいらす候 さためて いせつる かたな そこに 御入候らん 可給候事 一りうきふまきゑの花のたい三ツ其元に 御入候や いかゝ可給候事 一そやものゝかうろ [下段]あまた御入候つる一ツ可給候ほとけのまへにたき可申候一見てやとおもふその哥きんさくおほく候書付可給候又おもふ心ハをくれさりけりの哥も書付可給候其元さそさむく候らんこゝ元ハわたいりにて候尚々御入申候五月廿五日きやうよりいせはもしいゑ久まいる
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ライセンスなど
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グループのオブジェクト
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Hiragana Letter by Shimazu Iehisa
物理的特性
- 重量と数量
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員数 1幅
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