龍田切(和漢朗詠集巻下)

- 人物
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作者伝源家長
- 年代
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制作年 AD13
- タイトル
- タツタギレ
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
これは、藤原公任〈ふじわらのきんとう・966-1041〉撰の『和漢朗詠集』巻下・雑部、「山家」の部分。当財団所蔵の別の巻子本(No.01759-0002)には、「山家」の歌題につづく5首の詩が書かれているが、この掛軸はそれに連続する4首の漢詩と2首の和歌を書写する。よってこれら2点は、もとは一連のものであった。「龍田切(たつたぎれ)」の名称は、料紙の中に流水と紅葉とを下絵に描いたものがあり、それが歌枕として名高い龍田川(奈良県生駒郡)を連想させるところに由来する。紙は鳥の子(雁皮紙)。素紙のほか、薄黄・薄茶・藍・薄藍など、総じて淡い色調の染紙が交用され、丁字で草花・流水・草叢・雲などの下絵が描かれたり、木版下絵の装飾がほどこされるなど、典雅な料紙に書写されている。この断簡には、雲やとんぼ・稲穂などの装飾下絵が見られる。その筆跡は、ほかの朗詠集の古筆と比べて大ぶりで、その書風は法性寺(ほっしょうじ)流の特色を示している。筆者を源家長〈みなもとのいえなが・?-1234〉と伝えるが、真筆の「熊野懐紙」(正治2年〈1200〉筆・西本願寺蔵)などとは、明らかに異筆。しかし、書写年代は家長の活躍期(13世紀前半)に適合する。
山路日落満耳者樵歌牧笛之声澗戸鳥帰遮眼者竹煙松霧之色花間覓友鴬交語洞裏移家鶴ト隣晴後青山臨牖近雨初白水入門流触石春雲生枕上銜峯暁月出窓中山ざとはものさびしかることこそあれよのうきよりはすみよかりけりやまざとは冬ぞさびしさまさりける人めもくさもかれぬと思へば
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Tatsuta-gire (Detached segment of Wakan Roeishu)
物理的特性
- 重量と数量
-
員数 1幅
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