楊柳観音図

- 人物
-
伝可翁賛一山一寧
- 年代
-
鎌倉時代(14世紀)
- 寸法
- 82.4×38.5
- 材質・技法・形状
- 絹本墨画
- コレクション
- 常盤山文庫コレクション
- 所管
- ミュージアム・コモンズ
山中の清らかな岩に座す白衣観音のうち、側の水瓶に柳楊を挿すものは「楊柳観音」、滝を眺めるものは「滝見観音」と称され、いずれも禅僧に好まれた画題であった。本図のような素足を露わにしたくつろいだ姿に、物事に囚われない自在の境地を重ねたのかもしれない。
作者の可翁(かおう)(?ー?)は、14世紀に活躍し、日本の初期水墨画を代表する画僧だが、その伝歴は明らかにはなっていない。
賛者の一山一寧(いっさんいちねい)(1247ー1317)は、中国宋元代の禅僧。元朝の使者として来日、そのまま帰国せず、建長寺・円覚寺・南禅寺等の住持を歴任した。詩書画にすぐれ、日本における五山文学の創始者のひとりとされる。
本作品の賛は、雑言古詩の形式をとり、第二・第四・第五句末で押韻している。絵画を忠実に言語化しつつ慈悲深い観音を賛美する。
「常盤山文庫×慶應義塾 臥遊─時空をかける禅のまなざし」展(2023.10 慶應義塾ミュージアム・コモンズ)図録 掲載
崖樹聳高空、飛沢嶋(鳴カ)天外、
晏坐盤地衣、妙応於一切、
軍持風竹揺寒歳
一山比丘一寧拝手
頭上には崖があって樹木が空高くそびえ、足下には急流うずまく谷川の音が空の果てまで聞こえる。苔の生えた石の上にゆったりと座り、すべての衆生を救う。水差しに挿した竹が冬の冷たい風に揺れている。
「常盤山文庫×慶應義塾 臥遊─時空をかける禅のまなざし」展(2023.10 慶應義塾ミュージアム・コモンズ)図録 掲載
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
Keio Object Hub では、データのオープン化を進めるだけではなく、オープン・データを活用してどのような体験がデザインできるか、さまざまな試みを行っています。
オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Kannon, with a willow twig in a vase, Known as Yoryukannon
Keio Object Hubでは、試験的な取り組みとして、AI(機械学習)を用いてキーワードを付与し、検索やフィルタリングに使用しています(AIサジェスト)。
初期ローンチ時は、Google Cloud の Vision APIを利用して、各オブジェクトの画像を解析し、自動的にキーワードを付与しています。