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楊柳観音図

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人物
年代
鎌倉時代(14世紀)
寸法
82.4×38.5
材質・技法・形状
絹本墨画
コレクション
所管
ミュージアム・コモンズ
資料番号
13071
ライセンス
画像ライセンス
クレジット表記

常盤山文庫所蔵(慶應義塾寄託)

URL
基本分類
美術
AIタグ
茶色 木材 フォント 美術 ガラス瓶

 山中の清らかな岩に座す白衣観音のうち、側の水瓶に柳楊を挿すものは「楊柳観音」、滝を眺めるものは「滝見観音」と称され、いずれも禅僧に好まれた画題であった。本図のような素足を露わにしたくつろいだ姿に、物事に囚われない自在の境地を重ねたのかもしれない。
 作者の可翁(かおう)(?ー?)は、14世紀に活躍し、日本の初期水墨画を代表する画僧だが、その伝歴は明らかにはなっていない。
 賛者の一山一寧(いっさんいちねい)(1247ー1317)は、中国宋元代の禅僧。元朝の使者として来日、そのまま帰国せず、建長寺・円覚寺・南禅寺等の住持を歴任した。詩書画にすぐれ、日本における五山文学の創始者のひとりとされる。
 本作品の賛は、雑言古詩の形式をとり、第二・第四・第五句末で押韻している。絵画を忠実に言語化しつつ慈悲深い観音を賛美する。

「常盤山文庫×慶應義塾 臥遊─時空をかける禅のまなざし」展(2023.10 慶應義塾ミュージアム・コモンズ)図録 掲載

崖樹聳高空、飛沢嶋(鳴カ)天外、
晏坐盤地衣、妙応於一切、
軍持風竹揺寒歳
 一山比丘一寧拝手

頭上には崖があって樹木が空高くそびえ、足下には急流うずまく谷川の音が空の果てまで聞こえる。苔の生えた石の上にゆったりと座り、すべての衆生を救う。水差しに挿した竹が冬の冷たい風に揺れている。

「常盤山文庫×慶應義塾 臥遊─時空をかける禅のまなざし」展(2023.10 慶應義塾ミュージアム・コモンズ)図録 掲載

オブジェクトの概要

ライセンスなど

資料番号
13071
クレジット表記

常盤山文庫所蔵(慶應義塾寄託)

画像
ライセンス

所管・分類など

所管
ミュージアム・コモンズ
URL
基本分類
美術

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オブジェクトの詳細

識別情報

タイトル(英題)
Kannon, with a willow twig in a vase, Known as Yoryukannon

識別情報

タイトル(英題)
Kannon, with a willow twig in a vase, Known as Yoryukannon