楊柳観音図

- 人物
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作者伝牧谿賛者西巌了慧
- 年代
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制作年 (AD13)
- タイトル
- ヨウリュウカンノンズ
- 材質・技法・形状
- 紙本墨画
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- ミュージアム・コモンズ キャンパス 三田
仏説に、観音は衆生を救済するために33の姿(三十三観音)に変えるという。この図は、その1つの楊柳観音(もろもろの病を除去することを本願とする観音)を描く。岩座の上に坐す白衣の観音の前に、楊柳を挿した水瓶が据えられている。白衣の衣紋の筆線や岩を描いた皴法(岩のひだを毛筆で描く際の画法の一種)の筆使いが強くたくましい。筆者を牧谿〈もっけい・生没年未詳。中国南宋から元にかけての禅僧・画家〉と伝えるが、確証はない。おそらく、南宋時代の傑出した画家の手になるものと思われる。賛を加えた西巌了慧〈さいがんりょうえ・1198-1262〉は蜀の蓬州(四川省)の人。少年のころから仏教に親しみ、泥砂で仏塔や仏像を造って遊んだという。出家してのちは、径山(きんざん・中国五山の第1位)の浙翁如琰〈せっとうにょえん・1151-1225〉に入門、無準師範〈ぶじゅんしばん・1177-1249〉の法嗣(弟子)となり、径山の第2座に出世した。高徳の禅僧として名声が高く、晩年には天童山(てんどうさん=太白山・中国五山の第3位)の住持となり、65歳で示寂した。賛は端坐する観音像に対しての文章。冒頭の「那伽定」とは、仏の禅定(さとり)を意味する。その禅定の中の万象がことごとく融合して、現成した姿(現前成就。一切隠すところなく目前に現れていること)を称えたものである。「那伽定静かに、瓶柳風軽し。耳裏の山色、眼中の水声。塵々刹々、常三昧。普門境外、皆現成」
那伽定静瓶柳風軽耳裏山色眼中水声塵々刹々常三昧普門境外皆現成西巌(印「西巌」)了慧拝賛
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
Keio Object Hub では、データのオープン化を進めるだけではなく、オープン・データを活用してどのような体験がデザインできるか、さまざまな試みを行っています。
オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Guanyin with Willow
物理的特性
- 重量と数量
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員数 1幅
- 付属品
- 外箱二重箱/巻止め/添状4(うちひとつは賛の譯文/題せん2/了延極札
来歴
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