韓天寿筆五言絶句

- 人物
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作者韓天寿
- 年代
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制作年 AD18
- タイトル
- カンテンジュヒツゴゴンゼック
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
韓天寿〈かんてんじゅ・1727-95〉は、江戸時代中期の書家・画家。本姓は青木氏で、のち伊勢松坂の両替商・中川氏の養子となり、第5代を継ぐ(俗称、中川長四郎)。が、みずから韓国余璋王の子孫と称して韓天寿と名乗った。若くして池大雅〈いけのたいが・1723-1776〉・高芙蓉〈こうふよう・1722-1784〉と親交を結び、北陸の白山・立山、信濃の戸隠・浅間、さらには富士山に登り、3人ともに山岳道者と号したことで知られる。書道においては、唐様の第一人者・細井広沢〈ほそいこうたく・1658-1736〉の高弟・松下烏石〈まつしたうせき・1698-1779〉の門下となり、明の文徴明〈ぶんちょうめい・1470-1559〉の書風を能くし、一家を成した。加えて、模写・篆刻にも巧みであったかれは、墨帖復刻に傾注したという。晩年は健康にすぐれず、寛政7年〈1795〉3月、69歳で死去した。これは、唐の詩人・蘇頲〈そてい・669-727〉の「汾上にて秋に驚く」と題する五言絶句。旅の途上、冷たい秋風が白雲を吹き飛ばして、万里の遠くから汾水(黄河の支流。山西省)を吹き渡る。物思いに沈んで乱れる心には、風の音や落葉が起こすせつない音など悲しくてとても聞けたものではない、という心情を詠う。草書を中心とした整然とした筆跡は、書聖王羲之〈おうぎし・生没年未詳〉・王献之〈おうけんし・344-186〉父子の書風に似る。交流のあった沢田東江〈さわだとうこう・1732-1796〉の影響であろう。「北風、白雲を吹き、万里、河汾を渡る。心緒、揺落に逢い、秋声、聞くべからず」
北風吹白雲万里渡河汾心緒逢揺落秋声不可聞韓天寿
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- タイトル(英題)
- Five-Syllable Quatrain by Kan Tenju
物理的特性
- 重量と数量
-
員数 1幅
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