柳沢淇園筆一行書

- 人物
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作者柳沢淇園
- 年代
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制作年 AD18
- タイトル
- ヤナギサワキエンイチギョウショ
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
柳沢淇園〈やなぎさわきえん・1704-58〉は、文人、画家、漢詩人。本姓は甲斐源氏出の曾禰(そね)氏。父保格(やすただ)は柳沢吉保〈やなぎさわよしやす・1658-1714〉の家老で、同姓と名の一字を許された。淇園はその二男として生まれ、元服時に甲府藩主・柳沢吉里〈やなぎさわよしさと・1687-1745。吉保の嫡男〉より里一字を拝領し、名を里恭(りきょう)とした。字は公美、号は淇園・玉桂・群山散人など。幼時より書を唐様書家・細井広沢〈ほそいこうたく・1658-1735〉に学んだほか、儒学・詩画・篆刻・音曲・香道・医薬・仏教にも通じ、人の師たるに足る芸十六に及ぶといわれた。人情家で、ひろく客を愛し、地位身分を問わず大いに交遊したという。また、いち早く南画を研究し、文人画の先駆者として池大雅を指導したことでも知られる。この「残月、蚌中に開く」は、『唐詩選』巻第四に入集する、唐の詩人・宋之問〈そうしもん・656?-712〉の「早に始興の江口を発して虚氏村に至る作」と題する五言排律(一首が十句以上からなる五言律詩の特別な形式)の一節を揮毫したもの。「残月(暁方の空に残っている月)が蚌(はまぐり)の体内からでた真珠のように、ぽっかりと空に浮かんでいる」の意。細長い聯の形式に書写する。もとは対幅あるいは四幅対などの複数に作られたものではなかったか。筆勢あふれる筆致で、五字を整然と配している。さわやかな書きぶりである。
(印「本姓斐源曾禰我侯賜族柳澤」)残月蚌中開淇園(印「柳里恭字公美」)
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
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オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Single-line Calligraphy by Yanagisawa Kien
物理的特性
- 重量と数量
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員数 1幅
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