Object
装飾観普賢経断簡(愛知切)
伝小野道風
- 人物
-
作者伝小野道風
- 年代
-
制作年 AD10
- タイトル
- ソウショクカンフゲンキョウダンカン(アイチギレ)
- 材質・技法・形状
- 紙本墨画
- コレクション
- センチュリー赤尾コレクション
- 所管
- 斯道文庫 キャンパス 三田
丁子(ちょうじ・熱帯地方産の喬木)の蕾を乾燥させた粒は、古来、丁香・薫香の原料として珍重された。同時に、これを煮沸した煮汁で染められた紙は、強い刺激性の匂いから、防虫の効果を果たした。虫食いを防ぐことは、恒久性が尊ばれる写経の料紙として恰好の方法であった。この断簡は、その丁子の汁を噴霧状に吹き付けて染め上げられた紙に、金泥の界を引き、さらに金砂子を一面に撒いた華麗な装飾料紙に『観普賢経』を書写する。もともと、『法華経』8巻に開経(『無量義経』)・結経(『観普賢経』)を具備した10巻1セットとして書写供養されたものであった。江戸時代の鑑定家はこの筆跡を、三跡の一人で知られる小野道風〈おののみちかぜ・894-966〉の筆と極める。優麗典雅の書風はいかにも平安中期に誕生した和様の書である。道風の伝称の当否は別にしても、格調高く、風韻のただよう筆致は、10世紀後半から11世紀初頭の書写と思われる。なお、「愛知切」の名称は、道風の出生地、尾張国上条(愛知県春日井市)にちなむものである。
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識別情報
- タイトル(英題)
- Aichi-gire (Segment of Sutra of Meditation on the Bodhisattva of Universal Virtue)
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