ミサ典書(パリ?、1350-60年頃)

小さな書体で書かれたとても優雅な典礼写本
上質で薄い乳白色の羊皮紙を小さな文字が埋めているが、広々とした余白の優雅な零葉である。書体は12世紀後半に誕生したゴシック・クォドラータ体で、「弓状線のバイティング」―文字同士が軸を共有して連結されること―と短めのアセンダーとディセンダーが特徴である。(ナイト, p. 67)。部分図では、たとえば2行目のpとeがバイティングしている。また、pの下に伸びるストローク(ディセンダー)や1行目のhの上に伸びるストローク(アセンダー)が短めな点も特徴である。行頭のイニシャルは、赤地に青と紺地に金のものが交互に用いられているが、交互に色を変えるパターンは中世後期の典礼写本に共通する慣習である。本文は『詩篇』の一部(33.23 – 44.13)で、朱書きされた見出し(ルブリカ)はフランス語で書かれている。2行分の高さの彩飾イニシャルから、カラム全長に沿って棒状の小枝の装飾が上下の余白にまで伸び、先端はドラゴンのモチーフになっている。(TM)
228 × 164 (172 × 125) mm. Parchment. Single leaf. Written in Gothic textura semi-quadrata script.
オブジェクトの概要
ライセンスなど
所管・分類など
グループのオブジェクト
OPEN DATADESIGN
Keio Object Hub では、データのオープン化を進めるだけではなく、オープン・データを活用してどのような体験がデザインできるか、さまざまな試みを行っています。
オブジェクトの詳細
識別情報
- タイトル(英題)
- Missal (Psalms 33.23 – 44.13). Paris (?), c. 1350–60.
Keio Object Hubでは、試験的な取り組みとして、AI(機械学習)を用いてキーワードを付与し、検索やフィルタリングに使用しています(AIサジェスト)。
初期ローンチ時は、Google Cloud の Vision APIを利用して、各オブジェクトの画像を解析し、自動的にキーワードを付与しています。